![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42304409/rectangle_large_type_2_5e56f1fbc3c08132f185c61bf79f4849.jpeg?width=800)
日本一危険な国宝 投入堂
日本一危険な国宝とも言われる投入堂は、鳥取県東伯郡三朝町にある三徳山にあります。
投入堂への道のりは片道1時間の険しい道。
道というか、ほぼ崖。
結構危険な道なので、1人での入山が許されていません。
お1人の方は、登山入り口のところで、一緒に登ってくれる人が現れれば登れるので気長に待ちましょう。
さて、投入堂とは一体何なのか?
それを紐解くために、仏教伝来に遡って考えてみたいと思います。
仏教の開祖シッダールタ氏(いわゆるブッダ)がインドで誕生したのは紀元前5世紀頃。日本に仏教が伝わったのは紀元後6世紀なのでシッダールタ氏誕生から1000年も経っています。
日本に仏教はどうやって伝わったか?
インドで誕生した仏教はまず中国に伝わります。
当時の中国では既に道教(多神教的宗教)や儒教(孔子が説いた社会秩序を維持する為の道徳的規範)がありました。中国で仏教を受容するにあたり、既存宗教や規範と折り合いをつけながら取り入れられたので、仏教は中国で独自に変容を遂げるのです。
そして時は紀元後538年。
1000年の時を経て、中国で進化を遂げた仏教が、遂に日本にもやってきます。
翻ってその頃の日本。
日本にも八百万(やおよろず)の神的な民間信仰がありましたから、中国で起きたのと同じように、日本に伝わった仏教もまた、既存信仰と結び付いたりして、独自の日本仏教みたいなのに発展していく訳です。
さて、日本に仏教がもたらされて早100年。時は飛鳥時代。
今でいう奈良県のあたりに役小角(えんのおづぬ)という人が居ました。この人は、山へ籠もって厳しい修行を行うことにより、悟りを得ることが出来ると説いた、修験道(しゅけんどう)の開祖と呼ばれる人です。
修験道は、まさに、日本古来の山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独特の宗教なのです。
そしてここ、鳥取県は三徳山には、その役小角さんが建てたと言われるお堂があります。
それこそがまさに、この日本一危険な国宝と呼ばれる、投入堂です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?