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2024 マブスのトレードデッドライン ニコ・ハリソン―冬の陣―
お久しぶりです。マブス再建プロジェクトです。今回はニコ・ハリソン冬の陣である、マブスの2024年トレードデッドラインの動きをおさらいしていきます。完全に自分用なので悪しからず。
● マブスのトレードデッドライン
マブスのトレードデッドラインまでの考察回は過去にしてありますので、こちらを参照ください。↓↓↓
・トレードデッドラインの補強ポイント
1.サイズのある2WAYタイプのウィング
(ショットクリエイト+対エースディフェンダー役)
ハンドラー中心のマブスオフェンスですが、ルカがダブルチームを受けたあとのギャップを生かしたオフェンスのクオリティが現状あまり高くありません(オープンなスリーポイントへの依存度が高い)。良くも悪くも"3&D"な選手がロスター状況です。そのため、なかなか派生したオフェンスへの展開が乏しく弱点でもありました。故に今シーズンはスリーポイントが入るか入らないかという再現性の弱いお祈り試合が多かったのが現状です。
そんななか、光が見えたのがDJJのカウンタードライブでした。ギャップができたあとのカウンタードライブ。これがハマり、個人的には凄く好きなオフェンスの形のひとつでもありました。マブスオフェンスに"クリエイト能力"のあるウィングが存在してはいけないわけありませんからね。ギャップがなければハンドラーへリターンパスをする、停滞感のあるオフェンスに終止符を。
DJJさん来季もいてください。ここまでなかぬか見なかった両ウィングのアタックはこの先も見たいし、オフェンスの停滞感を減らせる手札の一つになり得るか。キーフおじも偉かったけど、DJJのリムアタックが今日一番の収穫。 pic.twitter.com/dCryLa0DDY
— 再建P (@mavs_saikenp) December 17, 2023
【個人的な獲得予想選手】
・Jerami Grant (POR)
・Kyle Kuzma (WAS)
・Andrew Wiggins (GSW)
・Saddiq Bey (ATL)
【噂のあった獲得予想選手】
・Kyle Kuzma (WAS)
・Andrew Wrggins (GSW)
・Miles Bridges (CHA)
・PJ Washington (CHA)
・Dorian Finney-Smith (BKN)
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2.リムプロテクト能力がある控えセンター
ルーキーセンターとしての日々活躍が著しいライブリーがスタメンセンターを努めており、そのリムプロテクト能力は疑う余地がありません。しかし、控え正センターにリムプロ能力がないのが現状のロスターでした。
【正センター】
・ライブリー →リムプロテクト能力、デカい
・パウエル →機動力・ハッスルで平面◎
・ホームズ →アンダーサイズながらパワー◎
【センターローテーション】
スタメン:ライブリー
↓控えからからのローテーション↓
①そのままパウエル へバトンタッチする場合
②PF起用のクリバーをセンターへコンバート
③グラントウィリアムズのスモールセンター
センターローテーションはその何れかでした、②に登場するクリバーの強みといえば機動力を活かしたヘルプディフェンスです。特にウイークサイドからのヘルプブロックこそ彼の一番の強み。ですが、センター起用となり真っ向からリムを守るとなるとその強みも半減してしまいます。何よりクリバーがセンター起用の場合、PFがアンダーサイズとなるためディフェンスリバウンドが永遠に取れない場面が常でした。
そのため、ライブリーのいる時間帯はしっかりとリム周りを守ることができるが、控えの時間帯になると機動力で守らざるを得ないローテーションを組んでいるのが問題点でした。(そもそも、正センターでローテーション回してクリバーのPF起用を固定していればこんなことにはなっていないはず…。)
どうしてもセンター同士のマッチアップでパワー負けしてしまう試合も多々ありましたが、パワーのあるホームズが使われることはありませんでした…。対戦相手によってパウエルとホームズを使い分ける。俺はそんな夢を見ていたんだ。#FreeHolmes
【個人的な獲得予想選手】
・Mo Bamba (PHI)
・Daniel Gafford (WAS)
・Nick Richards (CHA)
【噂のあった獲得予想選手】
・Andre Drummond (CHI)
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・トレードアセット
今年のトレードアセットは下記になります。
【ドラフト指名権】
・2026年1巡目指名権 (DAL) ←出せると思ってませんでした
・2027年1巡目指名権 (DAL)
(↑1 巡目指名権はいずれかのみトレード可能)
・2025年2巡目指名権 (TOR)
・2028年2巡目指名権 (MIA)
・2026年、2027年、2028年の1巡目指名権スワップ権(交換権)
そのため、1巡目指名権1本と2巡目指名権2本(+スワップ権)+ロスター選手で立ち回ることとなります。選手間同士のみのトレードが起きにくい昨今では、非常に厳しいことが予想されます。
【ロスター選手】
放出可能性の高いロスター選手
・THJ →今季シックスマン賞筆頭候補の活躍も、起用法に難あり(難しかない)。
・ホームズ →ファンの期待とは裏腹に今季ローテ外。ミニッツをもらえるチームで再評価されてほしい。
・マーキーフ →ローテ外のロッカールームガイ(もっと使え?)。
・セス →THJと役割の被るシューターポジション、エクサムの台頭もありバックコートロスターの整理は必須か。
・ハーディ →今季プレイメイカーとしての立ち回りを勉強中も、チームが成長を待てるのかが懸念。シンプルにミニッツ自体を与えられていない…。セス同様バックコートロスターの整理は必須か。
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ここから先は、今年実際に起きたトレード内容を確認していきます。
● Daniel Gafford の獲得
マブスがDaniel Gaffordを獲得しました。トレード内容は下記となります。
![](https://assets.st-note.com/img/1707521200574-bjAXcrDa77.jpg?width=800)
◯トレード内容(各チームが獲得したもの)
【DAL】Daniel Gafford (WAS)
【WAS】①Richaun Holmes (OKC) 、
②2024年1巡目指名権(OKC)
【OKC】2028年1巡目スワップ権 (DAL)
速報によるとマブスがギャフォードを獲得の一報が出たあと、ウィザーズが求める指名権を準備するためにさらに動くと報じられました。その数時間後、OKCより指名権を調達しトレード完了です。分かりにくいので図にまとめました。
![](https://assets.st-note.com/img/1707521745203-1DEkqTr7Zb.jpg?width=800)
マブスは、ホームズと2028年1巡目スワップ権を放出し、ギャフォードを獲得しました。
・Daniel Gafford の獲得
トレードデッドラインでの補強ポイントでもあったリムプロ能力があるビッグマンを獲得しました。噂自体は全くなくこれには正直驚きました。リムプロ能力が高く、リムランができるラジコン型のセンターで、ライブリーと似たロールのためすぐに馴染めるとは思います。何よりルカ✕ギャフォードがハマらないわけない。ディフェンスはディープドロップでリムを守ることに定評がありますが、スイッチディフェンスについては正直分りません。とはいえディフェンシブアンカーとしてはこの上ないと思います。オフェンスはフィニッシュ能力が高くハイポからクリエイトし、得点も取れるそうなので楽しみですね。あと期待したいのは中継役としてのパススキル。マブスのセンターとしては確実にこのロールの質を上げなければなりません。頑張れギャフォード。スタッツ云々については各自調べてください(投げやり)。平均26.5分の出場で平均2.2ブロックを記録しています。バケモンか!
僕自身、ギャフォードのプレイをちゃんと見たのは八村くんがWASにいた頃少し見ていた程度なので、あれからどれだけアップグレードされているかは未知数です。当時懸念されていたが体力問題でしたが果たして。おそらくライブリーからの控えセンターとしての起用法になると思うので、そこは心配なしかな。とはいえ、ローテ外となっていたホームズで的確な補強ポイントのアップグレードを果たした我らがGMニコ・ハリソン。約束されたルカ✕ギャフォードに震えろ。日本好きなエナジーガイ、好きになる要素しかなさそうですね^ ^
![](https://assets.st-note.com/img/1707521902612-QKfR8pkpxV.jpg?width=800)
・Richaun Holmes の放出
先にも書きましたが、どうしてもパワー負けしてしまうマッチアップの試合が多い中、ホームズの起用はありませんでした。これには本当に納得がいかない。オフェンスもシールによるハンドラーのドライブレーンを作る動きが上手く、ハンドラー中心のオフェンスにハマらないわけがありません。そして、SAC時代に武器としており、代名詞でもあったフリースローライン近辺のロングフローターを打たせてもらえるロールすら与えられなかったのは非常に残念です。数年前よりファンが獲得を期待していたあまり、こんな使われた方・別れ方はあまりにも悲しい。サヨウナラホームズ…。君はのんなところで終わる選手じゃないはず。新天地で暴れろ!!(こんなはずじゃなかった…。)
![](https://assets.st-note.com/img/1707521017495-8dMhXhn7CV.jpg?width=800)
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● PJ Washington の獲得
マブスがPJ Washingtonを獲得しました。トレード内容は下記のとおりとなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1707523667981-8W8gh0ypRD.jpg?width=800)
◯トレード内容(各チームが獲得したもの)
【DAL】①PJ Washington
②2024年2巡目指名権(BOS)
③2028年2巡目指名権(LAC)
【CHA】①Grant Williams
②Seth Curry
③2027年1巡目指名権 (DAL)
TOP2プロテクト付き
画像は2028年となっていますが、2027 年が正しい
・PJ Washington の獲得
ギャフォード獲得の一報からさらに動いたマブスは、グラント、セス、2027年1巡目指名権(TOP2プロテクト) を放出しPJワシントンを獲得。
かねてより獲得の噂があったPJワシントンを獲得。PJワシントンといえば補強ポイントのショットクリエイト能力のある機動力のあるウィングです。C&Sやカッティングでの合わせも上手い印象で勝手なイメージではDJJプラスαのような選手ですね。ディフェンスは本当に自分の持っている情報がないので分りません。兎にも角にもプラス戦力となったのは間違いありませんね。特にウィングに求められているショットクリエイト能力をPJに求めたい。バックコートの作ったギャップアタックを確実にものにする役割に期待したいです。楽しみでしかない◎
ラメロ体制において、CHA自体アップテンポなバスケが主流となっていたので(今シーズンは違いますが)、今シーズンのマブスの象徴でもあるアップテンポなバスケにもフィットしそうです。特にカイリーとは相性が良さそうです。現在25歳でこれから全盛期を迎えるであろう若さもあり、一部ではオーバーペイと言われていますがそんなことはないと思います。(そもそもどこかでベットしなければいけないタイミングではあったため。)
サラリーキャップに厳しくなる新CBAにおいて、何より価値が高いダウン型契約の選手でありながら、補強ポイントにあうウィング選手を獲得できたのは大きかったですね。これは余談ですが、転校するまで高校時代をテキサスで過ごし、現在家族はダラスで暮らしていることもあり、セカンドホームとしてマブスでの飛躍を期待したいですね。ようこそPJ!!
![](https://assets.st-note.com/img/1707524202360-zDflUTkn5v.jpg?width=800)
・Grant Williams の放出
開幕前のオフシーズンにおける目玉選手となっていたグラントをマブスは相場より格安の契約で獲得しすることが出来ました。オブザコートでもマブスコミュニティに積極的に参加してくれており、キャンプ動画で心を掴まされました。
No one is safe in @Grant2Will’s house 🤣@ChickfilA // #MFFL pic.twitter.com/6H7UzfxssZ
— Dallas Mavericks (@dallasmavs) August 2, 2023
ルカと同世代でバッシュも前BOS時代からルカ1を履いてくれていた選手で、今季もルカ2をしっかり履いてくれていましたね。何より相思相愛に感じたグラントでしたが、残酷なことにマブスでのフィットはまた別の話となりますす。グラントといえば、"アンダーサイズながらフィジカルを生かしたスモールセンター役ができる。" これが彼の強みでしたが、クリバーの負傷離脱もあり、グラントのスモールセンターが常態化。これがいけませんでした。
あくまで正規ポジションはPFのため、サイズのミスマッチという絶対的なハンデをマブスは露呈したまま戦い続けてしまった。あくまでスモールセンター"もできる" から"スモールセンター"となってしまった。これは球団側の起用法によって彼の良さが消されてしまいました。こればっかりは本当に申し訳ない……。オフェンスも開幕前数試合は好調でしたが、以降は右肩下がりで、3&D選手としてプラスαが見られなかったのも事実です。オープンスリーも不調となると放出対象にならざるを得ない現状です。
個人的にグラントはあの年にして豊富なプレイオフ経験があるので、プレイオフまで評価するのは待ってほしかったというのが率直な感想です。何より相場より安い金額ながら"FAでマブスを選んでくれた" これに尽きます。相思相愛のグラントとの別れは悲しいですが、優勝のためのプロセスと考えることでしか前を向くことができません。FAでマブスを選んでくれてありがとう。。。ありがとう。
![](https://assets.st-note.com/img/1707524183504-J6N4IrCeMZ.jpg?width=800)
・Seth Curry の放出
オフシーズンに3度目のマブス加入となったセスですが、またしてもトレードにて放出。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。苦しい時にベテランらしく繋いでくれましたが、バックコートが多すぎるがあまり今季は埋もれてしまっていた。本来のシューター役としてではなくハンドラーのロールが大きくなってしまっていたのは、やはりお互いにとってもよくなかったと思います。オフにまたFAで来てくれてありがとう!!帰巣本能を信じて4度目のマブスをファンは待っています。バイバイ!
![](https://assets.st-note.com/img/1707524166834-zxyKtfjeFD.jpg?width=800)
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●おわりに
2024年のトレードデッドラインいかがでしたでしょうが。個人的には今TDLの勝者かなと思っています。何より生え抜きヤングマブス(ルカ、グリーン、ライブリー、ハーディ、O-MAX)を放出することなく的確な補強を成し遂げた。本当に意味が分りません!とはいえ、やはりNBAはビジネスであると思い出させるニコ・ハリソンでした。チームをよくするため非情になれる優れたGMだと思います。何より、各ポジションにルカのタイムラインに合う人材の若返りも同時に成し遂げているのは意味が分りません。凄すぎるよ。特にグリーンは他チームからのオファーを断り続けたハリソンGJ!ここからは一枠空いたロスタースポットに対して、バイアウト市場でさらなるロスター強化を図ることになると思います。今のところスペンサー・ディンウィディとマーカス・モリスの噂が出てい状況です。
ここから先はカイリーがいる間に優勝を目指していくこととなり、プライムタイムも契約期限も残りわずかとなります。おそらく今回のトレードで獲得してきたメンバーを中心に本格的に優勝を目指すものだと考えていることでしょう。そのためには残された生え抜きヤングマブスの成長は必要不可欠です。1年後〜数年後を見据えた育成を勝ち星を拾いつつ行わなければなりません。緻密なミニッツ管理が新たなロスターには求められることとなるでしょう(心配しかありません) 。
余談ですが、今回のトレードで獲得したギャフォードとPJワシントンはルカも興味を示していたとのことで、これにはLuGMもニッコリ。
Luka Doncic was excited about the possibility of acquiring PJ Washington @ the trade deadline for the team to make a playoff run.
— $aint (@TimelySaint) February 8, 2024
Per @wojespn pic.twitter.com/0nfiq6wMnh
Doncic reacts to the trade, not the “backup center, which I’ve wanted for three years . . .” Says management discussed both deals with him and he readily approved of both.
— Brad Townsend (@townbrad) February 9, 2024
Then he teased @DwainPrice: pic.twitter.com/cLVANfZpy4
オンペーパーではかなり強いロスターに思います。サイズアップを行ったことにより、各選手が適正ポジションで戦える可能性が高いロスターとなりました。色々と課題は残りますが早く見たいです。今シーズン、まずはプレイオフストレートインが最低条件になりそうですね(プレイオフ進出はマストです。)。新加入組のスタッツ云々は別の考察班がやってくれていると思いますので、今回は率直な感想を書き留めました。シーズン後半戦はよりハードに戦いましょう。声出せ!!!GO MAVS!!!
世界からサプライズ動画が届きました!
— 再建P (@mavs_saikenp) February 10, 2024
PJ Washington & Daniel Gafford!
Welcome to the Dallas Mavericks!
PJワシントンさん、ギャフォードさんマブスで優勝しましょう!@dallasmavs #MFFL pic.twitter.com/U0i3SrSzD2
ニコハリ本当にお疲れ様でした。サンキュー!
それではまた次回ノシ
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