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高塒山に登ろう

寂し山は雪をまとう。

2023.2.23(木)
群馬県みなかみ町

「ハァー、ハァー、」
深雪のラッセルに何度も足が止まり、急斜面に四肢を踏ん張って息を整えた。
周囲を見渡すと木から落ちた雪片が木の葉の様にハラハラと宙を舞っている。
「フゥー」
雪に沈んだ足を懸命に持ち上げた。

藤原湖畔にひっそりと目立たぬ高塒山たかとややまは積雪期限定の薮山で、紀行本や山行ブログでは雪尾根を辿って登頂した記文が散見されます。
山頂からは銀白に光る上州武尊山や至仏山が素晴らしい眺めでした。
いゃ〜最高じゃったね。

【塒】ねぐら、とや
① 鳥の寝る所、巣。
② 人の寝る場所。また、自分の家。

🌥️曇り 🌀平穏 🕡6h34m
🐾15,434歩 6.6km ⇅740m
♨️上牧温泉 風和の湯 600円

7:40 藤原湖畔公園⇒取り付き⇒P978⇒高塒山
⇒P1119⇒送電鉄塔⇒藤原湖畔公園 14:14

今日は祝日で早朝から車通りが多く、スキー場へ向かう十数台の車列に混ざり車を走らせます。
車窓の景色は雪が少なく予想外でした。
今年は降雪が少なかったのか?
それとも融雪が早いのかなぁ?

取り付きに予定していたスノーシェッド脇の広場に車が一台あって、登山者が準備しています。
車を停めて声をかけました。
「おはようございます」
「高塒山ですか?」
まさか、こんな薮山に登る人がいるとはと、お互いに(笑)でした。
埼玉県から来た単独の男性と少し話し、スタート地点の湖畔公園に向かいました。

7:40
藤原湖畔公園

湖畔公園は雪に閉ざされています。
駐車場の入口の端に車を停めました。
車通りに気をつけて県道を歩いて行きます。
スキー場へ向かう車が途切れない程多かったですね。

8:05
取り付き

すでに先程の男性の姿はなく、
スノーシューで入山した模様。
トレースは小川を跨いで奥へ向かいます。
追いかけようかと迷いましたが、
計画した通り写真右手の尾根を直登しました。
雪薮の斜面はかなり急ですよ。
急斜面を這い上がって尾根上に出ました。
さて、行こか!
真っさらな雪尾根に足跡を付けるのは気持ち良いものです。

9:06
送電鉄塔

鉄塔下を通っていきます。
兎の足跡を追いかけて。
鬼急登にペースダウン💦

10:38
南尾根出会い

南尾根を登ってきた先行者のトレースと合流しました。
かなり楽になったけど、息があがっちゃうね。
奥に見えるピークは石尊山です。
マイペースで一歩一歩登りましょう。
山頂下はかなりの急登ですよ。
さぁ、いよいよ大詰めです。

11:34
高塒山たかとややま △1337.6m

三角点標石は雪の下で確認出来ませんね。
ヤッホッホー!
南方が開けて上州武尊山が目の前です。
北方の谷川連峰は木越しの展望です。
トレースは石尊山に向かっています。
疲れちゃったので、石尊山はパスして
ランチタイムにしましょう。
ランチはアンパンとクリームパン。

12:10
下山開始
石尊山へ向かったハイカーさんの下山ルートはどうなんだろうね?
さてさて、下山しましょうかね。

山頂から東へ伸びる尾根を下ります。
至仏山から尾瀬笠ヶ岳が素晴らしいです♫
雪崩れ後の斜面を横切って太尾根に向かいます。
雪は程よく締まって歩きやすかったですね。
下山時は終始この展望ですよ♪
セッケイカワゲラは春の訪れのしるしです。
登った南東の尾根がよく見えました。
なかなかの急登でしたね。

12:58
P1119m

ちょいとひと休み。
上を見ると熊棚がありました。
遠方からは目立たぬ山容の高塒山ですが、
こうやって見るとなかなか立派な姿をしています。

13:52
送電鉄塔

気持ちいいね♫
Hi Buddy!
尾根から下に見える植林帯に降りました。
植林帯を抜けて湖畔公園に向かいます。

14:14
藤原湖畔公園
フゥーと深呼吸して小さくガッツポーズ!
何とか計画通りに周回することが出来ました。
まさか、この薮山で人に会うとはね。
帰り支度をして車を走らせると、取り付きの広場で先行したハイカーさんが後片付けしていました。
車を停めて少し話ししました。
石尊山も北方は木が多く、下山は僕のトレースを辿ったそうです。
また何処かの薮山で会うかもしれませんね(笑)

ドンピシャで湖畔公園に降りました。
湖畔公園から車道を挟んで山側に鉄梯子がついています。

高塒山から北へ稜線を辿り、幕岩岳から粟沢ノ頭を越えれば白毛門までは尾根伝いになります。
残雪期のテント泊ならば出来そうだ。
いつかやってみたいと思う!
#385《おしまい》

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