こだわって作られた車両は古くなっても味が出る。〜HOT7000系を例に〜

智頭急行HOT7000系に乗った際に、タイトルのようなことを思った。

デビューは1994年であるから車両としてはそこそこ古い。
実際に置き換えの話が出始めている。

しかし乗ってみると、古びていてダサい、というより、味が出た、という雰囲気になっている。

木目や和紙などを使った内装もいい方向に出ていると思うのだが、それでもやっぱり全体としてこだわって作られたからなんだろうなぁと思った。

同じことは小田急7000形に乗った時も思った。

引退直前に乗ったのだが、やっぱりダサいというより味が出ていて良かった。

一方でこだわっていない車両、例えば名前を出して悪いがJR東日本の「走ルンです」シリーズは20年くらいでもう古臭さが出てしまっている。
(209とかE217とかE231とか)


さて一方で、いかにデザインが秀逸だっとしてもすぐに古さが出てしまうところがある。

それは電装品だ。

スマホを見れば分かる通り電気製品の進化はとても早い。

鉄道でも同様である。

たとえばだがあのE655系でも、座席備え付けのモニターはUIも解像度も時代遅れ風になってしまっていてダサい。

しかしHOT7000系はそこもちゃんとしていた。

外装、内装とも案内表示器をフルカラーLEDにしているのだ。

これにはちょっと感動した。

そう、電装品のなかでも特に古さを感じやすいのが3色LEDなのだ。

たとえばあの近鉄しまかぜでも、行き先が3色LEDなのでちょっと古く見えてしまっている。

※そういう意味では逆に幕式のほうがいいのかもしれない。

HOT7000系はそこをちゃんと分かっていて、フルカラーLED化でダサい古さを感じさせなくなっている。


これらの要素で古さを感じさせないようにしていながら、特にグリーン車の座席は古い車両ならではもめちゃくちゃフカフカ仕様で良かった。

こちらも傷んだモケットだけ張り替えればまだまだいけそうだった。


ということで一回乗っただけで大好きになったHOT7000系でした。

置き換え後の車両も感動的な仕上がりだといいなあ。


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