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「奇跡」byくるり

是枝監督の「奇跡」で使われたくるりの同名曲。インストも素敵な曲です。

映画のなかでは、ずっと、同名曲のイントロが繰り返されます。

両親の離婚により鹿児島県と福岡県で離ればなれに暮らす小学校6年生の兄、航一と4年生の弟、龍之介。「桜島が噴火すれば家族4人が一緒に暮らせるのに」というのが航一の願い。そんな或る日、2人の兄弟は、九州新幹線が全線開業する日の朝、鹿児島から福岡に向かう新幹線「つばめ」と福岡から鹿児島に向かう「さくら」が初めてすれ違ったときに願い事が叶うという噂を耳にします。そして、2人は友達や周りの大人を巻き込んで計画を立て始めます。

新幹線がすれ違う瞬間、皆各々の願い事を叫ぶのですが、兄弟はそのことを願わず、別のお願いをします。

…最後のシーン、航一はベランダにでて、毎朝おじいちゃんがやってるように腕組みをしてから、指を舐めて風向きを確かめます。なんとなく、爽やかな気持ちで。

エンドロールの余韻のなか、くるりの歌が流れ、「曇り勝ちなその空を/一面晴れ間にできるように」という歌詞が、航一にとって切実な願いになるんだと予感させます。桜島の噴煙で曇ってた空が一面晴れますように。そしていつか、家族が本当に戻れる日が来ますように。。

とても美しい歌です。

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