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Netflix「地獄が呼んでいる」~なんだかAKIRAを思い出した終末期の世界観

Netflixランキング世界第1位をあっという間に獲得したかと思ったら、あっという間に失速してしまった韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』

なぜか?その答えは簡単だ。
あっという間に世界1位になった理由は「文句なく面白いから」で、
それが、あっという間に失速した理由は、「未完成だから」である。

全6話終わったところで、誰が見ても、未完成だとわかるドラマで、なぜ、ここで終わりにしたのだろうかとそちらの方が気になってしまった。せめて、12話くらいまでは作ってほしかった。これじゃ、ドラマ評を書きようもないのだが・・・。

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出演者は、ユ・アインほかみんな演技派で、伏線はあちこちに張り巡らされているし、どうみても、神の意思ではない怪物に振り回される人間たちを描いていて、さて、これから先どうなるのかというところで、ドラマは終わってしまうのだ。

謎だらけのストーリーなのに、この疾走感がヤバくない!と感じるのは、どうやら、あの名作アニメ「AKIRA」が思い出されてしまうからなのだ。

ご存じ『AKIRA』(アキラ)は、大友克洋による日本の漫画だ。

1980年代からこの漫画をご存じの方は、連載開始当時は近未来だった2020年オリンピック開催予定のネオ東京で繰り広げられる物語が、まるで預言書のようになった現実の2020年を体験したわけで、かく言う、わたしもそのひとりだ。
そして、なんだかこのドラマもAKIRAのような近未来の予言を秘めているような気がする。

ドラマも、まだ始まったばかりなのに、我ながらこの期待感は凄いよなと思う。それとも、もう始まっているのかな?何が???

今、世界を見渡すと、パンデミックの後、「矢じり」的勢力が凄い勢いで増えている気がする。増えれば増えるほどこの世は地獄に近くなる。
プーチンは自分に反対派メディアを「外国の代理人」と認証しているし、日本でもなぜか政権批判をしただけで、「反日」呼ばわれされてしまうし、ツイッター界隈は、年がら年中「矢じり」対「矢じり」の争いだ。
それは、まるで、このドラマの真理教会が「矢じり」のカウンターによって支持者を増やしているのと同じようにも見える。本当は人々の潜在的な恐怖によって、一方的に言論を押さえつけているだけにもかかわらずだ。

 このドラマの監督は、あの映画「新感染」シリーズの監督と同じだった。
そうやってみると、この期待感の高まりは、単にわたし個人の趣向なのかもしれない気がしてきたが・・・。
 しかし、「感染」って概念を、最初にエンタメに持ち込んだのはこの監督だった気がする。今や、感染と言えば、全世界的に、ゾンビじゃなくてコロナをさしているわけで、案外、「地獄」もあと数年したら、なんのこと指しているかがわかるかもしれない。いや、そうなってほしくないと思わせるドラマではあったが・・・。とりあえず、シーズン2は絶対に見ますね、わたしは。


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