見出し画像

伊藤計劃インタビューを見返して気づいたこと

雀部 超大国アメリカが内乱状態になるということは、全世界が混乱状態になり、いっそう大勢の人間が死ぬことになります。まさに“増えすぎた個体数を調整するための虐殺器官”の全面発動状態ですよね。シェパード大尉は、正しいことをしたと思っているようですが、実は「文法」の影響下にあったと……

伊藤 それに言及する場合は、ジョン・ポール自身が自分自身の発見したものに影響されていなかったのか、というところから検証しなければならないですよね。そもそも論というか。かれが「文法」を英語で検証したことは明らかなんで。

http://www.sf-fantasy.com/magazine/interview/071101.shtml

 解答自体は2年前に提示済み(『虐殺器官』エピローグの大嘘とは何か? 参照)なのですが、解き終えた今となっては「かなりモロに言ってくれてたんだな……」との感慨はありますね。

 と同時に、描写が終盤に集中しているのも明らかで、この辺りの補強はかなり後の方に成されたんだろうな……とも。
 丁寧に読むと、そして読みが合ってると、まだまだ発見があるなと思いました(了)。

付記:本稿は全文無料の投げ銭方式です。頂いた額は資料代等に充当します。

付記2:当初誤っててほとんど有料公開にしていたため、有料パートとして少し追記しておきます。すみません。

ここから先は

382字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?