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イラストレーターに聞く“5つの質問”に寄せて

おかげさまで今年も玄光社『illustration FILE2020』の下巻に作品を掲載していただくことになりました! 制作実績の公開をWebサイトSNSの更新程度しかしておらず、ポートフォリオ無精として毎年助けられています。いつもありがとうございます。

2020年版は上下巻とも、巻頭に「40人のイラストレーターに聞く“5つの質問”」の特集があるとのこと。

私は2018年版の巻頭に掲載していただいたのですが、大きく変革しようとするこの状況だからこそ、改めて自分の記録をする必要を感じ、勝手ながら41人目として、私のいまを書くことにしました。

Q1. 2020年代のイラストレーションの変容や拡張、イラストレーターとしての在り方の変化を感じますか? または、現在具体的に自身の活動で力を入れていることは?

2010年代後半は「モノからコトへ」と体験に価値を見出す変化が進みました。私自身の活動としては、依頼を受けてイラストを描くことの他、私と一緒に水彩絵の具を混ぜて塗ったり屋外でのスケッチを楽しんでもらう講座を開催するようになりました。今は新型コロナウイルスによって実際に会って何かをする“コト”が難しく方向転換が必要ですが、常に変化できる柔軟さを持ち続けたいです。

具体的に力を入れている活動としては普段のスケッチを挙げておきます。

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Q2. 仕事や自主制作の時に使用する画材や紙、デバイス、ソフトウェアなどはどういったものですか?

手描きの水彩画をスキャナーで読み込み、Photoshop等で画像加工をしています。
アナログ画材は一般的な透明水彩(ターナーホルベインW&Nなど)、水彩紙はウォーターフォードランプライトなどコットン紙の使い心地を試しています。デジタルでの作業はWacomの液晶タブレットやiPad Proを使います。PCは東日本大震災以降MacBookに変えました。昨年台風で数日停電した時は、普段の環境を持ち運んで作業ができる安心感に助けられました。デジタルの道具は便利ですが目が疲れるため、アナログとデジタルを両立しつつ身体の負担を減らせるベストバランスを探っています。

Q3. イラストレーションや線画、デザイン、写真、映像などの視覚表現で、2019年印象に残ったものは?

アニメーション映画の『海獣の子供』は映画館で何度も見ました。静止画でも美しい絵が動いていて、今後も映画館でかかるたびに見に行きたい作品でした。

天気の子』で現実に沿った細かな気象の表現がされていたのも印象に残りました。現実に存在するものをそのまま取り入れるアニメーション作品が増えていることも興味深いです。

たまたま参加したストップモーション(コマ撮りアニメ)のワークショップも楽しくて…と書こうとしたらこれは2020年のできごとでした。ストップモーション、手間はかかるけども作るのも見るのも引き込まれます。盛り上がって欲しいジャンルのひとつです。

Q4. 絵を描く時の思考や技術の礎、実作業の時の着想源や資料として利用するものはどんなものですか?

自分の体験や感情を元にスケッチを重ねて形にします。現実の世界すべてが着想源で、それをスケッチで可視化しています。映像研には手を出すな!』の淺草氏のようなことをしています。

Q5. 仕事をするなかで気をつけていること、知っていてよかったこと、今後身につけたい技術や知識は?

〆切を守る・嘘をつかない・見栄をはらない・倫理観のあわない人と関わらない・考えのあう人を大切にする……など。誠実に仕事をしたいです。技術や知識への興味は山ほどありますが、まず健康管理をする技術と、大勢の前で緊張せずにプレゼンする技術は直近の課題として身につけたいです。

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私のイラストは玄光社『illustration FILE2020』下巻317ページに掲載されます。(本誌ではプロフィール画像が実写です)

🎨イラストレーションファイルWEBも併せてご覧ください

新型コロナウイルスの影響で今後の見通しが立たず積極的に「お仕事ください!」と言いづらいので、今はお仕事のご依頼の有無にかかわらずイラストをご覧いただき、こういう絵を描く人がいることを知っていただければ幸いです。いずれまた水彩講座やスケッチ会も再開し、元気に楽しくみなさまにお会いできる日が戻ることを願っています。


ご覧いただきありがとうございました☺️
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