二次創作小説めも

影片と遊木と仁兎









人形であることが望である影片みかと
人形でいることに反発した仁兎なずなと
人形にされることを拒んだ遊木真



人形でいることにより存在価値を見出している影片みか。
人形として存在することに嫌気がさし、人間として存在することを望んだ仁兎なずな。
人形として飾られることで自分を消されることを拒絶した遊木真。


アイドル……愛 Doll(人形)?





«内容»

TricksterとしてValkyrieのライブを見に行く遊木真。
情報収集としてテニス部や放送委員に聴き込みをした結果、同じ放送委員会に所属しているRa*bitsの先輩仁兎なずなが、Valkyrieをとある事情により脱退をしたという過去をもつということを知る。あの明るい先輩が自分と同じような境遇だということに微かな疑問を感じながら、情報収集を続けていく。

たくさんの情報を集め、複雑な気持ちを抱えながら、Valkyrieのライブに足を踏み入れる。
ライブ観戦中、Valkyrieのユニットリーダーである斎宮宗に付き従い、人間でありながら人形のような立場で舞台に存在する影片みかという人物に疑問と不安を覚える。
何故、人間でありながら人形として存在しようとするのか、人間でありたくないのか、自分という確固たるものを何故率先して失おうとするのか。遊木真は疑問におもった。

衣更真緒と話をするためクラスへ行き、そこでKnightsの鳴上嵐と親しく談笑する影片を見つけ、ライブ時との激しい温度差に混乱し、そのままの勢いで疑問をぶつけてしまった。
影片は、いきなりきた客に戸惑い怯える。
鳴上を通じて状況と質問を理解した影片みかは問いに答える。


曰く、人形として存在することで自分という存在が認められるということ。
曰く、“斎宮宗の人形“ということが影片にとって一番重要であるということ。
曰く、人形であるということが自分であるという証明であるということ。
そして、“斎宮宗の人形“でない自分は自分ではなく、存在する価値などないと言い放った。
逆に影片は遊木に問うた。


『何故人形になることを拒むのか』


影片みかは鳴上経由で遊木がそこそこ有名なモデルであったことを影片は聞いていた。だからこそ影片は疑問だったのだ。
人形になることをたくさんの人が望んでいるのに。
自分を人形としてでも必要としている人がいるのに何故それに答えようとしないのか。
人形として自分を確立し存在するのはいけないことなのか。
大好きな人のために行動することは罪なのか。
むしろ拒絶することこそ大好きな人にとっての裏切りでないのか。

遊木真は答えられなかった。
予鈴がなったため移動する影片達に遊木真は何も声をかけられなかった。

放課後、部活動に顔を出すと、そこには先輩である仁兎なずながいた。

遊木は悩む。
仁兎はふっきれる。
影片は佇む。

一方その頃影片みかは鳴上嵐と先程の件について話していた。
鳴上はずっとお人形でいることには反対する。
お人形さんでは自分で動くことができないから。
愛する人を自分で守れなくなるから。
だが、お人形として存在することは絶対に悪いことではなく、むしろ必要なことであると言う。
曰く、アイドルとは“愛 Doll“
アイドルをやることもお人形であるのでは?と。

「そうなると、オレは人形の中の人形やな!」
無邪気に影片みかはわらう。
「人形でない俺に価値なんてないんよ」

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出演
⚪︎遊木真

⚪仁兎なずな

⚪︎影片みか

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