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雪かきをするように

雪かきは冬の恒例行事だった。
仕事なんだけど、なんとなく遊びのような気もする。
それは地元があくまで京都の北部で、東北ほど雪が積もらなかったからかもしれない。
でも確かにあの真っ白い不思議な物体に、僕は興味を奪われていた。
降った直後はふわふわで雪かきしやすいけど、時間がたつと硬くなっている。汚れがこびりついてしまうように。雪かきが一気に労働に変わる。

時間がたって固くなった雪はこしまり雪というらしい。押し固められてさらに固くなった雪をしまり雪というらしいから、小しまり雪なのだろう。

雪かきのように、という表現を聞いて、考えたことをつらつらと書く。

雪かきという行為は不思議な感情を誘起する。
遊びと労働が混じっていて、掃除とも違う。不思議。

除雪機を使うのは除雪であり、雪かきではない。前者は結果(雪を取り除くこと)に焦点があっていて、雪かきはその行為に焦点があっている。
写真や料理のような動名詞的なものでもない、単純な動詞。

強いていえば、何かを再配置する、わきに避ける、分別する行為と似ているのだろうか。模様替え、異動、分別とか。
あまり良い言葉は思いつかないが。


最近はレトリックに興味があって、本も読んでいる。
佐藤信夫のシリーズ。他にもいくつか。

言葉はおもしろい。

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