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特撮ヴィラン語り~その235 ケルベロスアンデッド~

2004年放送の「仮面ライダー剣(ブレイド)」。この作品で歴代のライダーファンにとって何気に衝撃だったのが、「仮面ライダーが職業になっている」という設定でした。
まあこれは衝撃でしたよね。超能力とか改造人間ってパターンじゃなくて仕事にしちゃったんだもん。結構当時は賛否両論があったもんでした。

じゃあ一体作中ではどんな仕事内容だったのか。
劇中、「仮面ライダー」とは考古学や生物学などを研究する組織「BOARD」によって作られたライダーシステムを装着する資格者の通称でした。
「BOARD」は生命の起源を調べる中で、様々な生物の先祖である不死の生命体:アンデッドが互いの種の繁栄を巡って戦ってきたバトルファイトの伝承を発見。何万年かのサイクル置きに繰り返されるバトルファイトに巻き込まれて人類が滅亡に瀕することを避けるため、事態に対応できる戦力としてライダーシステムを開発。
不死のアンデッドの動きを唯一封じることが出来るトランプのようなアイテム:ラウズカードと連動し、そのカードに封印したアンデッドの力を戦力として再現できる仮面ライダーを投入し、バトルファイトによる人類滅亡を防ぐため戦います。

ところが、その「BOARD」は何者かの襲撃により何と第1話で壊滅します
何その最初からクライマックス展開

主人公の仮面ライダーブレイド/剣崎一真とその先輩である仮面ライダーギャレン/橘朔也を中心に、残ったメンバーたちは力を合わせて事態の収拾のため奔走。正体不明の謎の青年:仮面ライダーカリス/相川始、偶然から戦いに巻き込まれてライダーになった高校生:仮面ライダーレンゲル/上条睦月と色々な交流を経て共に戦いを止めるため動き回ります。

実はその間ずっと給料振り込まれてるんですね「BOARD」から
ちょっと怖くないですか、潰れた会社名義で給料が入って来るって

実は「BOARD」のトップである天王寺理事長は密かに生き延びており、彼がお給料を振り込んでいたんです。
しかし天王寺の本当の目的は、人類滅亡の回避ではなく自らが不老不死の存在として世界に君臨すること。そのために敢えて組織を壊滅させてアンデッドを世に解き放つと、そのデータから新たなアンデッドを人工的に作り出して自らが一体化しようと企みます。
そうして誕生したのがケルベロスアンデッド。全てのアンデッドの能力を研究して作られたケルベロスはその能力を無効化するというチート級スペックを持ちます。
しかし唯一、どんな生物の先祖でもない滅びの化身:ジョーカーの力には対抗出来ない。その力を宿した仮面ライダーブレイドの最強形態:キングフォームが何とか撃退しますが、すると天王寺はそのケルベロスを封印したラウズカードを使ってケルベロスⅡに強化変身。胸の辺りに天王寺の顔が半分突き出してるというのが何ともエグいデザインです。
変身過程もまあエグくて、自分の左腕にカードを読み込む機械を無理やりブッ刺してるんですよ生身でね

何でしょうね、この少年マンガの悪い科学者みたいな雰囲気ね
なんかそういうのって最後自分を改造して「私こそが最高傑作なのだー!」みたいなセリフ言うあるあるってありません?

まあでもねー、なかなかに衝撃的なキャラではあったんですよ天王寺。何と言っても演じたのはかつてあのウルトラセブン/モロボシ・ダンを演じた森次晃嗣さんなんですから。特撮界の重鎮中の重鎮が変身するラスボスですもん、仮面ライダーファンも腰抜かしたと思いますよこれは。
その森次さんが演じる、威厳があってどこまでも邪悪な悪の親玉。迫力はヤバかったです。

ただ、一つだけ思い出がありまして。当時「剣(ブレイド)」の話をよくしてた友人にね、ちょっとふざけてあるムービーを携帯で撮って送ったことがあるんです。
何かと言うと、Tシャツを着る時の襟の部分からゆっくり顔を出しながら、「融合?違うね、私がアンデッドとなったのだよ…フハハハハハ…!」と天王寺の変身シーンを再現するというモノマネ動画。

友人の腹筋は見事に完全崩壊しておりました

matthew

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