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特撮ヴィラン語り ~その227 ソノイ~

ことーしことし、2022年。
日曜日の朝からネットをざわつかせるあるヒーローがいたそうな。その名は――「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」!

神輿に乗ってやって来るレッド!
妙に背の高い姿に変身する嫁にヤンデレ気味のサラリーマン!
二重人格気味の危ない追加メンバー!
チーム内の色々な変遷やドタバタを一切何も知らされないSD体型の戦士!

濃 い キ ャ ラ 大 渋 滞

さて、そんな破天荒な作品から今回ピックアップするのはライバルとして立ちふさがる青年:ソノイ
ドンブラザーズの物語では複数の敵勢力が存在しますが、ソノイは脳人(ノート)と呼ばれる勢力の一員で、紅一点のソノニ、豪快な性格のソノザと共に秘密裏に暗躍しています。
劇中主にドンブラザーズが戦うのは、街の人々が自らの欲望を暴走させることで変化してしまった怪人:ヒトツ鬼(キ)。ドンブラザーズがヒトツ鬼を倒すと彼らは元の人間の姿に戻ることが出来ます。
しかし、その世界を密かに管理している脳人にとっては欲望は自分たちの世界の空気を汚す有害な物質。それを生み出すヒトツ鬼は元から消去しなければならない、つまり回り回って、その源になる人間の感情自体が有害な存在ということなのです

人間を守りたいドンブラザーズと、人間を排除することも辞さない脳人。ここが対立の軸になるわけですが、ここで厄介なのが「お互いの正体を完全に把握していない」というところ。
ドンブラザーズのリーダーであるドンモモタロウ:桃井タロウとソノイは最初お互いの正体を知らない状態で出会い、嘘がつけないタロウとその正直さを美徳と感じるソノイはいつしか互いに友情を抱くようになります。
そして遂に来てしまうその時。正体を知ってしまった2人は避けられない戦いの果てに、嘘をつけないタロウの性格を利用して弱点を聞きだしたソノイの一撃が炸裂――!

えっ待って序盤なのにリーダー死んだ!?

まさかの展開でしたが、卑劣な手を使っておさめた勝利が認められないソノイは密かに残りのドンブラザーズメンバーに接触。タロウを復活させる手段を彼らに伝え、色々あってタロウは再び戦線に復帰しました。

感情を持たない脳人であるはずの自分が決着にこだわる姿に躊躇いを抱きながらも、それでもタロウとの本当の決着を求めるライバルに収まったソノイ。
こんな濃厚な展開を序盤でサラっとやっちゃう辺り、後半どうなっていくのかまだまだ山場が残っていそうな「ドンブラザーズ」ですが、

こう……何か恋愛ドラマのクールな男性主人公みたいなムーブするんですよねソノイがね

タロウを自らの手で一度は抹殺した後、仲間のソノニやソノザに「最近調子がいいみたいじゃないか」と褒められても「話しかけないでくれ」と突っぱねてタロウのことを考えるソノイ。何そのヒロインに恋してる気持ちを自覚できないイケメンムーブ?
その後復活したタロウが礼を伝えに来て、二言三言交わして立ち去っていった後に「…少ししか話せなかったな」と呟くソノイ。何その「もっと一緒にいて欲しい」っていうかまちょな気持ちを素直に顕せないイケメンムーブ?
挙げ句番組公式サイトでも、タロウとソノイの「破局」と書かれる始末。

いや付き合ってないよお2人さん?

この先の2人の関係性からも間違いなく目は離せませんが、何せ普通にカッコいいイケメンなライバルなので、あまり笑いのネタになり過ぎないで欲しいなぁと個人的には願うばかりです(苦笑)

matthew

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