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特撮ヴィラン語り ~その399 宇宙爆弾怪獣ヴァラロン~

遂に劇場版が公開になった「ウルトラマンブレーザー」。
これまで毎年続いて来たニュージェネレーションシリーズの慣習を一旦リセットするかのように独特の世界観で本格SFをやりきったこの作品において、大きな縦軸となったのが「V99」と防衛軍の上層部で秘密裏に名付けられた異星の存在でした。

そのV99によって地球に送り込まれた、様々な怪獣たち。
ファースト・ウェイブ(第1波)と呼称され、頑強な装甲で敵を圧倒した宇宙甲殻怪獣バザンガ
セカンド・ウェイブ(第2波)と呼称され、電子機器や大気などといったインフラに大打撃を与えた宇宙電磁怪獣ゲバルガ、汚染獣イルーゴ
そしてTV本編の最後に登場したのが――サード・ウェイブ(第3波)。この宇宙爆弾怪獣ヴァラロンです。もう異名が物騒過ぎますが、その名の通り尻尾で作り出した生体爆弾を設置してあちこちで大爆発を巻き起こします。

さて皆さん、ボンバーマンってゲームはご存じでしょうか?
最近Nintendo Switchでオンライン対戦ゲームなんかも出てましたが、色んなアイテムがありますよね。爆風のリーチを伸ばしたり、一度に設置できる爆弾の数を増やしたりっていう。
あれって爆弾を一度にたくさん置き過ぎると、敵が置いた爆弾の炎に連鎖しちゃって自分がやられちゃうっていうリスクもあるじゃないですか。たくさん爆弾があるってのはそれだけで怖いもんですよね。

ヴァラロン、爆弾作り放題に作れます

最初は巨大隕石に取りついた状態で、設置した爆弾の爆発をブースターのように利用しながら地球に接近していたヴァラロン。
しかしその目論見が失敗して迎撃されると、墜落した月面で新たな作戦を敢行。月面の至る所に爆弾を設置し、その爆発の勢いで月の軌道を変えて地球に衝突させようとしてしまいます。

やべえこのボンバーマン手心ってモンを知らんぞ

当然事態を放っておけず、宇宙用にMod.4(モッドフォー)を装備した怪獣型ロボット:アースガロンに搭乗し月に向かったのは怪獣対策特殊部隊SKaRDの面々。
しかし考えてもみてください。すでにヴァラロンという鬼レベルのボンバーマンがあちこちに爆弾を置きまくった月面に降り立つのがどれだけ恐ろしいことか。月面に降り立つ前に砲撃でヴァラロンに手を出そうとしても、下手に爆弾に当たればそれで誘爆してかえって月の軌道が変わりかねないハイリスク。

てか月面舞台にボンバーマンやってるって正気の沙汰じゃねぇそもそも

何とか安全な場所に降り立って格闘戦でどうにかしようとしても、ヴァラロンには死角はありません。胸には何と回転する生体チェーンソー。相手をがっちりホールドしてガリガリと肉を削り切ります。殺意が、殺意が高すぎる
ラスボスという立ち位置とは少し違いますが、その全身凶器とも言える危険度MAXな雰囲気。最終回の怪獣としては相応しかったのではないでしょうか。

matthew

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