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特撮ヴィラン語り ~その145 大サタン~

誰でも一度は考えるのが、「どのヒーローが一番強いの?」っていう議題。
パンチ力やキック力などの数値で見比べるとある程度決まるけど、でもそこに色んな武器や超能力、必殺技が絡んでくるとまぁ分からなくなりますよね。

それを実際にやってみたのが、2019年に4話連続で放送された「スーパー戦隊最強バトル」。
歴代戦隊ヒーローをシャッフルしたドリームチーム同士のトーナメント戦が開催される中で、大会の裏に秘められた悪の野望を探るという謎解きが軸のストーリーでありながら、同時に次回作として放送予定の「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の顔見せもするという作品でした。
実は個人的にどうしてもこの「最強バトル」で引っ掛かりがあったんです。何かと言うと、主人公チームの編成。

「動物戦隊ジュウオウジャー」のジュウオウイーグル(赤)
「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイレッド
「手裏剣戦隊ニンニンジャー」のアカニンジャー
「宇宙戦隊キュウレンジャー」のサソリオレンジ
「烈車戦隊トッキュウジャー」のトッキュウ5号(ピンク)

色の偏りよ

いや赤なら赤で揃えるとかなら分かるさ。あるいは別々の戦隊から色もバラバラにするとかさ。
何故この編成にしたのよ、偏りがスゴいってば。

さてそんな「最強バトル」で最後に立ちはだかった黒幕というのが、宇宙の悪魔である大サタン。正確には究極大サタンという名前で登場したんですが、実はこいつ1992年の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」に登場した大サタン(左)が元ネタなんです。
ドでかい生首のような姿の大サタンは、ジュウレンジャーが敵対する魔女バンドーラの一味に力を与えた存在であり、劇中ではバンドーラの死んだ息子を蘇らせて使い魔として操りもした、いわばラスボス。

それがなんと、奇しくも「リュウソウジャー」の前日譚
である「最強バトル」の黒幕としてリメイク。
「ジュウレンジャー」にちなんで、恐竜モチーフの戦隊が絡む作品つながりというチョイスなんですかね。生首だけでなくちゃんと胴体もある究極大サタン(右)となって、主人公チーム相手にその巨体で襲いかかります。

さて、戦隊シリーズといえば巨大ロボが醍醐味です。
しかしよく思い出してください。今回はバラバラの戦隊のシャッフルチームによるトーナメント戦。
加えて主人公チームは大半がリーダー格のレッド。

合体出来ねえじゃん

ピンチの理由はまさかの作品メタ的な弱点ですよ。そこ突くんだっていうね。宇宙の悪魔のくせにやることがこずるい(ヲイ)
しかしこの主人公チームも負けてません。なんてったってみんなそれぞれがパワーアップ形態を持ってるメンバーです。なめたらあかん。

「リュウソウジャー」の前振りどころかむしろクライマックスというべきお祭り作品を、1か月近くテレビで見られたこの出血大サービス。また近いうちにやってくれたら面白いですね。50作品記念とかで。

ちなみにその「リュウソウジャー」本編では、この究極大サタンの着ぐるみを改造(ほとんど色替えだけだけど)したサタンマイナソーという敵怪人も登場しました。
マイナソーってデザインコンセプトとして体の中央にデカイ顔があるのが多かったんですが、サタンマイナソーはそれが全くないんですよね。改造するなら統一感のためにそこは欲しかったなあとちょっと思ったんですが

まぁ元々が顔デカイしいいか!と開き直りました←

matthew

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