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特撮ヴィラン語り ~その101 宇宙商人マーキンド星人~

さぁ、ついにヴィラン紹介記事も100を超えました!

こっからもどんどん面白い奴らを紹介してまいりますよー。

さて突然ですが、「ウルトラセブン」っていろんな続編が作られてるって皆さん知ってました?

まあウルトラセブンは有名ですよね。頭の宇宙ブーメラン・アイスラッガー、眼鏡型のウルトラアイで変身、カラータイマーがない真っ赤なボディ。特徴的な要素ばかりですし。
平成ウルトラシリーズの人気キャラ筆頭のウルトラマンゼロは彼の息子。その意味でも存在感たっぷり。
その「セブン」は、平成にTV特番からビデオシリーズに続く通称「平成セブンシリーズ」が作られ、パラレル的な世界観でセブンの新しい物語が描かれました。とにかく大人向けの本格SFでした。
そしてそこからさらに年月が経ち、2008年には深夜ドラマ「ULTRASEVEN X」が製作。セブンの姿はムキムキにアレンジされ、謎に満ちた未来都市を舞台にハードな世界観でストーリーが紡がれました。

アイスラッガーが鈍器っていじられるのはちょっと不遇ですが
敵斬れないからね
吹っ飛ぶだけだからね

さて、今回紹介するのはマーキンド星人。
最近では「ウルトラマンタイガ」で怪獣オークションを開いたり、終盤で改心してしれっと主人公たちの仲間になるというオイシイ役回りを担ったんですが、実はこいつ初登場がこの「ULTRASEVEN X」で、そこからまさかの大抜擢を受けたキャラクターだったのです。

マーキンド星人は本人が地球侵略を企むんじゃなく、他の宇宙人たちに侵略兵器を売り付けるいわば闇の商人。それなりの戦闘能力はありますがそこまで強くはありません。
「SEVEN X」では何者かの依頼を受け、地球人たちを言葉巧みに勧誘して侵略兵器の製造に利用します。
声をかけたのはみな人間社会に絶望した地球人たち。人生を諦めた人間たちを使って自分たちの自滅へと導く闇の深さ……皮肉きいてますね。
名前はもちろん「商人(あきんど)」のもじり。燕尾服でも着てるようなシルエットが個人的には大好きです。

ただ、「SEVEN X」って世界観が独特だからかはたまた深夜ドラマだったからか、そんなにメジャーじゃないんですよ。
だから人気怪獣が再登場する昨今のウルトラシリーズでも「SEVEN X」からの再登場ってまあなかったんですマジで。

それがなんと、2015年の「ウルトラマンX」でちょい役としてですがまさかのサプライズ復活。
地球へ怪獣軍団を引き連れてくる予定だったのが計画倒れに終わったモルド、ギナ兄妹に怪獣兵器メカゴモラを売り付けて、代金踏み倒されて射殺されるという可哀想な出番でした。

呆気なく失敗する計画性のなさ
その上金払わずに射殺て
この兄妹ただのダメなヤツじゃねヲイ

……これで宇宙の魔王は嘘だよね(コラ)

そしてそこから4年後の「ウルトラマンタイガ」で、地球侵略を企む宇宙人たちの集団:ヴィラン・ギルドの売人として怪獣オークションを開く役回りでガッツリ本筋に絡むというね。
「X」の登場の時もびっくりしたけど、「タイガ」ではかなりフィーチャーされてて。なんかちょっと可愛いんですよこの虫みたいな見た目なのに。

デモンストレーションとして地球を舞台に商品となる怪獣が暴れる映像が流れ、オークションが盛り上がってる真っ只中。
そこに悪のウルトラマンであるトレギアが乱入して怪獣と戦い始めたら

「ヤバいトレギアだ!中止!オークション中止ーっ!!」って
何年も前だけど沢尻エリカの「別に」発言で映画の試写会打ち切られた時のマスコミみたいなテンションでオークション切り上げるんですよこいつ(古い)

そこから最終回でまさかの展開で人間社会に溶け込んで、経理担当に落ち着くという逆転劇。マーキンド星人推しがいたら涙流して感動するかもですね。

でも待てよお前。指3本だよね。

ペン持てないしパソコンのキーボード打てなくね?
あとそろばんも無理じゃね?
経理やれてんのそれ?


matthew

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