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特撮ヴィラン語り ~その413 アモーレ星人バーチョ~

2024年、なんとまたしても「特捜戦隊デカレンジャー」が復活という大サプライズが発表。これはさすがにビックリでした。
確かに今年は放映から20周年というアニバーサリーイヤーではあったんですが、大体こういう周年系の映画って1回だけで終わってたんですよ。それがまさか10周年映画だけでなく20周年までやるとは。
しかもビックリなのが、6人目のメンバー:デカブレイク/テツを演じた吉田友一さんが、役者を辞めて高知市の市役所職員に転身していて、そのコネもあって高知を舞台にしたお話になるという。

いやもう情報量も方向性も読めんてそれは

そんなテツが印象的なエピソードになったのが、TV本編中で年越しの時期を描いた終盤近くのお話でした。

ある日デカレンジャーが所属する宇宙警察地球署に、怪文書と謎の荷物が届きます。その犯人が何者なのか、ああでもないこうでもないと推理をするメンバーたち6人。
やがて標的が女性メンバーである可能性が高いことが分かると、先輩たちを危険な目には遭わせられないと自らが囮になることを決意。女装して犯人が呼び出した現場に向かいます。
するとそこに現れたのは――

目をハートにして熱烈アプローチを仕掛けて来る蜘蛛のような宇宙人

呆気にとられるデカレンジャーたちですが、送り主はこの宇宙人本人。その名もアモーレ星人バーチョ
デカレンジャーに恨みを抱く犯罪者だったかと考えていた推理は大ハズレだったのですが、となると一体目的は何なのか。何故地球署に直接の接触を図ったのか。その謎は約半年前に答えがありました。

秘密裏に地下で行われていた格闘技による違法ギャンブル。その摘発のため、かつてデカブルー/ホージーはテツと共に潜入捜査を行いました。ホージーは試合に出る格闘家として身分を偽り、テツは女装して観客席に紛れるという形。その客席に実はバーチョもいて、女装したテツに一目惚れしてしまったのです。
つまり怪文書はラブレター、怪しい荷物はプレゼントだったという。

どういうセンスしてんだアモーレ星人

あまりの気持ち悪すぎる真相に耐えかねたテツは変装を解き、自分が男であることを明かしてバーチョを遠ざけようとします――が、何とアモーレ星人には性別の概念がない。男性だと分かっても熱烈アプローチは止まらず強引に求婚を迫ります。
こうなれば実力行使だ!とテツはデカブレイクに変身。力づくでバーチョを追い払おうとしたのですが……

炎を浴びても「燃えてきたぜ~!」とテンションが上がり、
電撃を浴びても「君にシビレるぅ~!」と喜び、
高速連続パンチもたくさんの目で全て見切ってかわしてしまう

つ、強すぎるぞコイツ……!
強すぎるうえに気持ち悪い……!

そんなゴタゴタのうちに年越しを迎えてしまい、疲労困憊のテツはバーチョの強引な抱擁を受けながら除夜の鐘を聞くことになったのでした。哀れ……

matthew

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