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特撮ヴィラン語り ~その278 宇宙悪魔ベゼルブ~

今年NHKのBSプレミアムで開催された「ウルトラマン大投票」の怪獣部門で、並みいる有名ウルトラ怪獣を押しのけ第2位にランクインしたジャグラスジャグラー
ウルトラマンオーブ/クレナイガイのかつての相棒で現在のライバルという複雑なバックボーンと、思惑を読ませないトリックスターっぷりを併せ持つエキセントリックなキャラとして存在感を放っております。

まあ要はちょっとキモい敵役というポジションなんですが(ヲイ)

そんなジャグラーが何故ガイの相棒でなくなったのかを、ウルトラマンオーブ初めての戦いを通して描いたのがAmazonプライム限定配信となった「ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA」。この作品の主な敵として全編に登場するのが、今回紹介するベゼルブです。
虫のような見た目通りこいつは群れで行動する怪獣で、女王蜂のように指示を送るクイーンベゼルブの意志に従います。このクイーンベゼルブがまたキモいんですよ見た目。いわゆる虫の腹というか、ワキワキ脚が生えてる辺りに女性の口みたいのがありましてね。虫女と呼んでもいいような屈指のキモデザイン。

昔から何で日本のキモい怪物や妖怪って女性なんでしょうかね。国民性?

さて、そんなベゼルブには厄介な能力がありました。それは尾に秘められた猛毒のウィルス。クグツと呼ばれるその毒にはあらゆる生物を凶暴化させる性質があるのです。しかもその毒が効かない者はいません。ウルトラマンオーブですらもその餌食になってしまった場面もありました。

最初の任務からハードモード過ぎなんよオーブ

オーブの力を手にしたガイ、そしてジャグラーが与えられた最初の任務の舞台は惑星カノン。そこには命の樹という不思議な力を秘めた大樹が生えており、人々はその木を神のごとく崇めて平和に過ごしていました。
しかし、カノンに攻め入ろうとする悪の科学者:サイキがクイーンベゼルブに接触。クイーンベゼルブがその命の樹と相反する存在であることを知ると、その遺伝子からベゼルブを大量に製造。それによって危機に陥った惑星カノンを守ることがガイたちの任務でした。
しかしその中でジャグラーを慕っていた少女がベゼルブによって死んでしまい、その悲しみや絶望からジャグラーは「そもそもこんな樹がなければ争いにはならないんだ」と決断、初めて覚醒した力でこともあろうに命の樹を斬ってしまったことから、惑星カノンでの戦乱は確かに終わったものの誰にも望まれない決着だったために皆の失望を買い、結果的にジャグラーがガイのもとを離れるきっかけになったのでした。

そんな苦い展開をもたらしたベゼルブが、なんと「ウルトラマンR/B(ルーブ)」で再登場。ロッソ、ブルのウルトラマン兄弟を快く思わない街の御曹司:愛染マコトによって召喚されて2人に襲いかかりました。
大した見せ場があったわけではないんですが、実のところロッソ、ブルの力ってオーブと同じ惑星O-50由来なんです
そこにちなんでの再登場だったのかなと思いますが、何せアマプラに入ってないと多分このベゼルブがそんな厄介なヤツだとは分からないはず。是非今改めて見返していただきたいもんです。
特にサイキを演じた和泉元彌さんの怪演っぷり。悪役でありながら憎みきれない可愛げも大きな見所ですよ。

matthew

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