特撮ヴィラン語り ～その192 宇宙恐魔人ゼット～

歴代ウルトラシリーズで何度となくウルトラマンを苦しめ、さらにはウルトラマンを一度倒したことでも有名である宇宙恐竜ゼットン。
最近は様々なパワーアップや派生怪獣が登場していまだに根強い人気を誇っておりますが、そのゼットンバリエーションに新たな個体が加わりました。
その名は宇宙恐魔人ゼット。歴代ゼットンの中でいそうでいなかった、喋れるゼットンです。

そこを推すのかまず最初に？

さて、このゼット。実は映像作品よりも前にウルトラマンのヒーローショーイベントで登場していた怪獣でした。歴代ゼットン軍団が大挙してウルトラ戦士たちに戦いを挑むというストーリーの中で、そのゼットン軍団を率いるリーダーとして初登場。後に2020年Youtubeで配信になった「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる野望」で初めて映像作品に登場します。
元々ゼットンはゼットン星人が使役する怪獣ということで初代ウルトラマンと戦ったんですが、「帰ってきたウルトラマン」で登場した2代目となるゼットンはバット星人が改良を加えた個体でして、ゼットを作ったのもこのバット星人でした。

でも2代目、初代に比べたらなんか見た目くたびれてるし弱体化してるんですよ
育成失敗したみたいな実績持ちのバット星人に改良を任せていいんかなっていうのは割と思ったよね

何故初代以外のゼットンがウルトラマンに勝てないのか。バット星人は分析・研究を重ねその理由が「感情や知性を持っていないこと」と判断。そこでゼットンに感情や知性を与えた最高傑作としてゼットを生み出します。だからしっかり喋れるわけです。無意味に喋ることを最初に推したわけじゃないんだよ俺だって（何）
「ウルトラギャラクシーファイト」でも大量のゼットン軍団を率いてウルトラ戦士たちの前に立ちはだかり、武器のさすまた、そして自分の肉体から何体でも自由にゼットン軍団を作り出せる能力を駆使して物量作戦で圧倒していきました。
でも俺、どうもその戦い方を見て一つ引っかかったことがあったんです。

……あれ？確かゼットンって一兆度の火球とか、相手の光線を吸収して撃ち返すとか、鉄壁のバリアとかそういうの使えたよね？
ゼットそれ全部使ってなくね？

え、知性と引き換えに戦闘能力犠牲になってね？

これ、気付いちゃいけなかったかしら……（何）

そんな「ウルトラギャラクシーファイト」内では、当時TV放映の真っ只中だったウルトラマンZ（ゼット）と対決。はい名前かぶってますね。
そんなわけで本人からも「紛らわしい名前しやがって！」と怒られつつ激戦を繰り広げることとなりました。そうだねそれは怒られてもしょうがないし、正直「ウルトラマンZやります！」って告知が出た時にみんな思ったもんね名前大丈夫かって。

そんな「ウルトラギャラクシーファイト」の続編が2022年夏には公開予定ということで、次は果たしてどんな激戦が見られるのか。実に楽しみです。

matthew