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特撮ヴィラン語り ~その83 熔鉄怪獣デマーガ~

ウルトラシリーズで最近定番化しつつある、過去作品の怪獣や宇宙人のリバイバル出演。
負けじと新しい怪獣や宇宙人も作品ごとに増えてはいますが、一方ではその新しく作られたキャラクターたちもちゃんとシリーズの定番にしなきゃならないというジレンマがあります。バルタン星人のような誰もが知ってるウルトラシリーズの代表格を、なんとか新たに増やさなくてはならない。長寿シリーズの宿命ですね。

たとえば平成シリーズだと、「ウルトラマンティガ」で第1話から登場した超古代怪獣ゴルザがそれなんですよ。実際作中でも強化して再登場したりしたし、続く「ウルトラマンダイナ」でもやっぱり出て来たし。
その後もちょくちょく最近よく顔出ししてるんで、平成シリーズ出身の怪獣としてはおそらく定番入りが成功したんだろうなあと。

じゃあ、最近のウルトラシリーズからはどうやねんってことなんですが。
その目的で作られた怪獣が、今回紹介するデマーガ。「ウルトラマンX」の第1話に登場し、その後も様々な作品で顔を見せております。

見て、この「これが怪獣!」って感じのゴチャゴチャしてない感じ

こう、怪獣と聞いて多くの人がイメージするスタイルってこれだと思うんです。恐竜っぽさというか、ゴジラを見てたら何となくこうだなーっていう体型があるじゃないですか。長い尻尾に大きな背びれ、2足歩行でずっしりと歩く直立姿勢。
体の半分以上が鉄と同じ成分で出来ている古代の怪獣という設定なんですが、戦闘においては口から熔鉄熱線を吐くのが最大の武器。

ゴジラじゃん

デマーガはそれ以外にも、喉元が発光すると背中から無数の火炎弾を放つといった能力を持つんですが。実はこれ怪我の功名らしいんですよ。
というのも、なんと撮影中のトラブルでデマーガの口の開閉ギミックが故障して、開け閉めがきかなくなっちゃったんです。本当は口からその火炎弾を吐く設定だったんだけど、閉じられないから吐いたら口開きっぱなしというわけにもいかない。その結果、背中からも出そうということで現場判断により急遽新能力が追加となったわけです。

背中からもってそれシンゴジラじゃん

さて、ちょっと話はそれるんですが。
これだけ特撮を詳しく語るnoteを続けてたおかげで、昨年友達から「もうポケモンのオーキド博士」みたいだよねって認定を受けたんです私。
その時に「オーキド博士みたいにスタートの3匹として選べる怪獣なんかない?」って結構な無茶ぶりされたんですよ。ヒトカゲ、ゼニガメ、フシギダネですよ初代で言うところのね。
で、その図式に当てはめてチョイスしたのが

・ゴモラ(昭和怪獣代表)
・ゴルザ(平成怪獣代表)
・デマーガ(令和怪獣代表)

この3匹だったわけです。
で、ポケモンっつったらやっぱあれじゃないですか。進化じゃないですか。
もちろんこいつら、進化形ありますからねみんな?

ゴモラ→ゴモラⅡ(角が増えて不思議な超能力が使える/「ウルトラマン80」に登場)→EXゴモラ(全身からEX超振動波を放つ/「大怪獣バトル」以降から登場)
ゴルザ→ファイヤーゴルザ(火山エネルギーで強化、相手の光線を吸収できる/「ウルトラマンティガ」以降に登場)→ファイブキング(メルバやガンQなどと合体した姿/「ウルトラマンギンガS」以降から登場)
デマーガ→ツルギデマーガ(ダークサンダーエナジーで強化、腕や肩口に剣が生える/「ウルトラマンX」に登場)→カミソリデマーガ(異次元を超える能力持ち。かつ全身がなんかメカっぽい/「ウルトラマンR/B」に登場)

進化のことまで考えるとか我ながらよくやったよ!
だいぶ頑張って無茶ぶりに応えたよね俺!?

matthew

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