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特撮ヴィラン語り ~その404 催眠魔獣ラグストーン~

怪獣を倒すのではなく、生き物として保護するという「共存」がコンセプトの「ウルトラマンコスモス」。
しかしそれ故に、共存しようがないマジモノの邪悪な存在はとことん悪いヤツとして描かれました。今回紹介するラグストーンはまさしくその代表格です。

突然宇宙から落下してきたラグストーンは、ラグストーンコアという隕石のような姿に擬態。この姿では人間たちの感情を吸収して抜け殻にし、そんな人間たちを催眠状態にして操る能力を持ちます。
正体がバレると怪獣の姿になってコスモスと戦いますが、得意技はなんとタックル。まるでアメフトかラグビーばりの豪快な突撃を繰り出します。「ラグ」ストーンってそういうことなのか?

むしろお前がラグビーボールみたいなんだが

しかしラグストーン、強いんです。コスモスをグロッキー寸前に追い込むほどの奮戦ぶり。
コスモスの機転により人々の意識が解放されたことで弱体化したものの、なんと倒されることなく何者かによって回収され姿を消すのでした。

その黒幕にいたのは、ノワール星人という邪悪な宇宙人。
ノワール星人は怪獣が数多く棲む地球に目をつけ、その怪獣たちを捕獲するとメカレーターというサイボーグ手術を施し、怪獣兵器として有効活用しようと企みます。しかし地球怪獣たちの肉体はそのメカレーター化に拒絶反応を示し、ことごとく衰弱死。
命への冒涜というべきこの行為は、コスモスだけでなく怪獣保護のために活動する防衛チーム:TEAM EYESの怒りも集めました。

そこで次に目をつけたのが、宇宙から親子でやってきた怪獣アラドス。アラドスはなんと時空を操る能力を持ち、未来や過去を自在に行き来できるのです。
元々争いを好まない穏やかな性格から、TEAM EYESはアラドスをいったん保護したうえで安全に宇宙に帰そうとするのですがーーそこに現れるのがノワール星人。アラドスを引き渡せと迫ります。

果たして失敗続きのメカレーター化手術のどこにそんなに自信が持てるのでしょうか

そんな失敗しかしない「逆ドクターX」に引き渡すなどムリな話。交渉決裂というわけで、ノワール星人は実力行使にとメカレーター化したラグストーンをけしかけます。

あ、勝ったかこれ?

ところがさすがに自前で用意した怪獣まで手術失敗するわけにはいきません。ちゃんとラグストーンはうまくいってます。
得意技のタックルも相変わらずで、パワーファイトでコスモスを今回も追いつめます。
しかしなんと戦いは思わぬ形で決着。アラドスがコスモスを助けるためにラグストーンを時空の彼方に吹き飛ばしてしまったのです

「あっ」て感じでしょうねノワール星人

慌てて逃げようとするも、今までの度重なる暴挙に怒るコスモスの必殺技で円盤ごと真っ二つに。
気持ちいいほどの因果応報っぷりでした。

matthew


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