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特撮ヴィラン語り ~その264 新創合成獣スフィアネオメガス~

現在放送中の「ウルトラマンデッカー」には、放映から25周年を迎えた「ウルトラマンダイナ」をオマージュした様々なキャラが登場しています。
今回紹介するのはネオメガス。「ダイナ」にて、あるマッドサイエンティストが遺伝子改造を施して誕生させたハイパークローン怪獣ネオザルスのオマージュキャラです。

ネオメガスも同じく、遺伝子操作によって作り出されたいわば生物兵器。こいつを作ったのはシゲナカという女性研究者で、防衛チーム:GUTS-SELECTの副隊長であるカイザキさんの学生時代の恩師。
シゲナカは昔から生物兵器の研究計画を練っていたらしく、カイザキ副隊長も反対して彼女の下を離れた過去を持っていました。
そんな因縁の怪獣ネオメガスは、街に怪獣が現れるとどこからともなく出現してそいつを倒し、戦いが終わると去っていくという形で登場。

まぁヒーローなら素直に嬉しいが怪獣だとありがたみより怖さが先に来ますよね(ヲイ)

すぐにカイザキ副隊長はそれがシゲナカの仕業だと悟り、部下と共に現場へ急行。予想通りその場にいた彼女と皮肉な再会を果たします。

ネオメガスはシゲナカが持つペンダント型の制御装置でコントロールされていますが、まぁ何せ街の人々からすれば暴れてる怪獣と同じ。恐怖の対象でしかない。そもそも遺伝子操作ってやっぱりタブーですからね、科学者として。
でもいるんです。その技術を欲しがってる輩が。秘密裏に世界各国で研究に出資してる連中がいるとシゲナカは語り、あくまで自分が正しいことを主張します。

いやご時世的にリアルに怖いのよそこは

まあなんというか、見てるわけですよ我々もいろんなニュースを。今まさに海外で繰り広げられている戦禍。近隣のアノ国のミサイル実験。核計画を巡る論争。フィクションじゃ済まされないですよ。

シゲナカを逮捕するため、GUTS-SELECTはペンダントを破壊。制御を離れたネオメガスは暴走しますが、ウルトラマンデッカーによって撃破されました。
連行されていきながらも、シゲナカは「怪獣と人間は共存出来ない、人間が支配するしか生き延びる道はない」と主張し続け、最後まで罪を認めませんでした。

しかし後に、皮肉にも倒されたネオメガスの細胞片に謎の宇宙生物スフィアが融合。スフィアネオメガスとして蘇ることになり、人類の宇宙進出を阻みたいスフィアの道具として利用される羽目になってしまいます。

シゲナカさん残念でした大失敗

と嫌味を言ってやる余裕もない一大事に繋がっていきましたこれはね……

さて実はもう一つ語りたいのが、ネオメガスのデザイン。
恐らく着ぐるみのベースとしては「ウルトラマンR/B」に登場したグルジオボーンと思われるんですが、実はこのグルジオボーン自体がウルトラマンになり損ねたキャラの変身後という哀しい背景を持つキャラなんです。
その後着ぐるみはパワーアップして暴走状態になったグルジオキングに改造され、さらに「ウルトラマンZ」では防衛組織ストレイジが兵器開発のために捕獲していた宇宙怪獣グルジオライデンに着ぐるみを改造。そしてこのネオメガス、スフィアネオメガスに変遷してきたわけなんです。
奇しくも全てブラックな背景を持つ怪獣という辺り、

意図的だとしたらあたしゃスタッフの方々が一番怖いです

matthew


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