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特撮ヴィラン語り ~その187 超科学星人ダークバルタン~

ウルトラマンシリーズの敵キャラの中でも筆頭と言っていい超メジャー宇宙人、バルタン星人。
様々な作品で何度も登場しウルトラマンを苦しめてきた難敵ですが、その中でも歴代最強とされるのが「ウルトラマンマックス」に登場したダークバルタンです。

まあ「マックス」のキャッチコピーが「最強!最速!」ですから、
そら「最強!最速!」のバルタン星人でなきゃ釣り合いませんよ

「マックス」に登場するバルタン星は、元々は地球でいうと大体古墳時代辺りを思わせるような文明でした。
しかし高い知能から魔法と言ってもおかしくないような様々な超科学技術が発展、その果てに惑星内で起こった激しい戦争により疲弊してしまいました。
戦争を引き起こした過激派はその超科学を生かして他の惑星を侵略しようと主張し、行動を開始。それを止めようとした穏健派の一人が地球に流れ着き、出会った子供たちと交流を深めます。

そんな穏健派のタイニーバルタン、

女子高生で魔法少女というひと昔の設定を何故か拾っておられますどういうこと?
「バルルン♪」じゃないのよそれ呪文にしてもセンス昭和なんよ

対して地球侵略のためにやって来たダークバルタン。
迎え撃つウルトラマンマックスを相手に遺憾なくその超科学による最強バルタンパワーを見せつけます。
まずはウルトラマンが見上げるほどの超巨大化。ウルトラマンが50m程度だとしたらその10倍以上です。ひと踏みでプチっといけちゃうレベル。
そして「宇宙忍者」という肩書きのあるバルタン星人の代名詞である分身能力。大体2、3体で止めてたところを「マックス」では100体以上という大盤振る舞い。

どっちもTV画面埋まるわ

これにはマックスも大苦戦。一度は敗れてしまいます。
しかし再戦ではもう手抜きなし。相手がデカくなるなら自分もデカくなるし、分身するならこっちも分身だと、相手の戦法をそのまま取り入れて真っ向から対決という。

だから画面埋まるってば

最終的にはタイニーバルタンの必死の説得からようやく攻撃をやめ、マックスとも和解し新たな母星を探してタイニーバルタンと共に宇宙に姿を消しました。

自業自得とはいえ故郷を失った悲しいルーツを持つバルタン星人。
単なる悪役ではなくやむを得ない侵略者として描いたこの物語は、初代バルタン星人のキャラクター設定を考えついた脚本家さんの構想に立ち返って作られており、その構想によれば一説では第二次世界大戦後の難民を思わせる描写もあったそうです。

時々ウルトラシリーズってこういう社会派な話が出てくるのもまた面白いですね。ある学校では道徳の授業でウルトラシリーズのそういう暗い話を見せて、感想を書かせるみたいなこともやってたんだとか。
たまにはまたそんな重たいウルトラマンも見たいかも?

matthew

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