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特撮ヴィラン語り ~その331 風のシズカ~

2007年放送の「轟轟戦隊ボウケンジャー」には様々な敵組織が入り乱れて登場します。
封印を破り蘇った危険な古代文明ゴードム、恐竜の遺伝子を自らに組み込んで肉体を改造したジャリュウ一族、金目当てに犯罪稼業に暗躍する忍者集団ダークシャドウetc.。

今回紹介するのはその中でダークシャドウに所属するくノ一幹部:風のシズカ。幹部ではあるものの実力はそれほど高くなく、ドジもやらかす半人前の女忍者です。
デザインがまた面白いんですよね。忍者という割にはあんまり和の要素がなくて、蝶ネクタイにタイトなミニスカなどOLみたいなスタイル。デッカいカブトも若干ブカブカ気味だったりして、なんだか幼さが目立つ感じ。
でもこの衣装にはちゃんと意味があるんです。ダークシャドウは表向きでは「DSカンパニー」という会社名義で活動しており、産業スパイなどといった雇われ仕事を請け負う時にはその名義を使って依頼人と交渉を行うんですが、その時に顔役として依頼人と会うのがこのシズカ。てなわけでちゃんとオフィス要素も入ってるわけなんです。

そんな彼女、ボウケンブルー/最上蒼太と昔から因縁があるみたいなんですが、蒼太の方はシズカをちょっとナメてて、ナンパ交じりにからかわれて腹を立てるシズカという不思議な関係性です。

なんだそこ少女マンガか?

そんなわけで敵からも仲間からもバカにされがちな境遇に危機感を感じたシズカは、ある日言い渡された任務で不思議な力を持つ財宝:プレシャスのひとつである「虹の反物」を回収。
布の形状をしたこのプレシャスには「身に纏った者を望み通りの姿に変える」という力が秘められており、その力によりシズカは本人が思い描く一人前のスーパー忍者、風のスーパーシズカに変身を果たします。
その強さは何と今までの10倍。ボウケンジャー全員が束になってかかっても全く敵いません。

それはそうと前から思ってたんだけどさ、強さ〇倍ってアレ何基準なんでしょうね。
辛さ何倍とかってカップ麺に書いてるやつの感覚で考えればいいんでしょうか。「当社比」って小さく書いてるアレ。

じゃあシズカも「強さ10倍(当社比)」って言えばよかったのに(カッコ悪いわ)

しかし、やっぱりシズカのドジは消えておりませんでした。
というのもこの「虹の反物」、年代が古かったせいか生地にちょっと裂け目が入ってたんです。そしてその裂け目こそがスーパーシズカの弱点にも繋がっていました。
そんなわけで裂け目の部分を集中攻撃され、敢えなくシズカは元の姿に。修行で力をつけるのではなくプレシャスの力に頼った不甲斐なさを叱責され、一層厳しい修行を課せられるのでした。

……オチのやり方がドラえもんなんよそれは

matthew

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