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特撮ヴィラン語り ~その195 バクレンオー~

スーパー戦隊シリーズを代表するトレードマークの1つ:合体巨大ロボ。
劇場版になると特にその部分が主軸ではあって、映画限定(本編にチラっと登場することもありますが)の新合体ロボ・あるいは新合体形態が出てくるというのが定番です。
ただその中でも珍しかったのが2003年の「爆竜戦隊アバレンジャー」の劇場版。なんと映画限定で登場した新ロボ:バクレンオーは、終始敵役としてアバレンジャーと戦う巨大ロボなのです。

かつて、1万5千年前に爆竜たちが生息する世界:ダイノアースにて猛威を振るった大吹雪。その原因となったのはカルノリュータスカスモシールドンという2体の爆竜でした。
2体の爆竜は合体することでバクレンオーとなり、ダイノアースを氷の世界に変えてしまおうと大暴れ。当時のダイノアースを治めていた女王フリージアによって封印されましたが、現代において次元を渡ってやって来た怪人:ガルヴィディがその封印を解いたことで復活。東京に大寒波をもたらす恐ろしい敵としてアバレンジャーたちの前に現れたのでした。

まあ何で世界を滅ぼそうとしてるんだこの2匹はってところは一切語られないんですけどね

ところで、俺ずっと一つ大きな引っ掛かりがあったんですよこのバクレンオーに対して。まあ他の戦隊シリーズのロボでもたまに同じようなことを感じることはあるんだけど。
何かっていうとね、「合体」の部分なんですよ。バクレンオーって

左腕以外全部カルノリュータスなんですよ
カスモシールドンのオマケ感が半端ないんだが?

いやまあその前でも後でも、こういう合体ロボってちょくちょく出てくるんですよね。頭だけ別マシンとかさ、それ合体って言っていいんかってぐらいバランスの悪い合体システム。
アバレンジャーの合体ロボ:アバレンオーもティラノの割合は多いんだけど、それでも片腕と胸・頭が別の爆竜なんでまあギリギリ許そうとは思ったんです個人的に。
で、バクレンオーって基本的にはこのアバレンオーの造形を一部いじって別ロボにしましたっていうデザインなんですね。そこで変わったのが胸と頭の部分。元々は爆竜プテラノドンが構成していた部分を全部カルノリュータスのパーツに変更したわけです。その結果、もう残ってるのって左腕部分しかないわけで。

いやもうちょっとカスモシールドンの方にパーツ割り振ってもよくね?

レッドってまあ確かに戦隊シリーズの中で言えば主役ポジションですから、ある程度合体ロボのウェイトが大きくなること自体はしょうがないのかもしれませんけど、正直そこ自体を個人的にはあまり好意的に見ているわけではないんです。他のメンバーのマシンがおまけになっちゃうのはなあと。
やっぱりチームですからね、戦隊って。誰かが中心になるのはいいけれど、だからって他の誰かが蔑ろに見えちゃうのはよろしくないなぁって。あくまでも個人的な見解ではありますが。
その合体ロボの造形をベースにした結果として、あまりにも合体バランスが悪くなったように見えたこのバクレンオー。デザインは好きなんですけどちょっと首を傾げる部分はありましたね……

matthew

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