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#コンピュータ談義 #2013年暮れから2013年暮れへ時が進まない話 #MacPro Late 2013

MacPro Late 2013 を中古購入して一年が経過して、同じタイプの構成違いと買い替えを行いました。

初号機構成

10コア Xeon E5 3.0GHz (TB3.6GHz, L3 25MB) / メモリ 48GB  / SSD 512GB / FirePro D300 (3.7GHz 4 Cores) 2GB ×2
(購入時SSD は256GB でしたが、後日純正512GB SSDを別途入手し変更しました)

購入時から少し気になっていたのですが、この構成は少しバランスが悪いんじゃないかと…

弐号機構成

で、私好みに近い構成として下記をヤフオクで弐号機として落札しました。
その際に付いて来たのが"Apple Thunderbolt 27inch Display" です…😝

6コア Xeon E5-3.5GHz (TB3.9GHz, L3 12MB) / メモリ 64GB  / SSD   1TB / FirePro D500 (3.5GHz 6 Cores) 3GB x2

色々と考察した事…

CPU選択

アップルがMacPro Late 2013用に標準で提供していたCPUモデルは下記4種類でした。

  • 3.7GHz 4コアプロセッサ(10MB L3キャッシュ)、Turbo Boost使用時最大3.9GHz

  • 3.5GHz 6コアプロセッサ(12MB L3キャッシュ)、Turbo Boost使用時最大3.9GHz

  • 3.0GHz 8コアプロセッサ(25MB L3キャッシュ)、Turbo Boost使用時最大3.9GHz

  • 2.7GHz 12コアプロセッサ(30MB L3キャッシュ)、Turbo Boost使用時最大3.5GHz

初号機に搭載されていたCPUは下記でした。前オーナーさんが換装していた様です。

  • 3.0GHz 10コアプロセッサ(25MB L3キャッシュ)、Turbo Boost使用時最大3.6GHz

 

パフォーマンス考

CPUも8bit の頃は内部構成も簡単で、性能についての見通しは比較的クリアでした。
まあ、CPUクロック周波数でほぼ決まり!😝
8bit から16bit、そして32bit/64bit 化されて行く過程で色々な高速化技術(パイプライン、キャッシュ、ハードウェア演算器、スーパースケーラー、分岐予測、SIMD命令、マルチコア等々)が実装され、また使われ方も多様化してきた事から性能評価はかなり難しくなっています。
(例えば同じ32bit CPU でも33MHz 80386 より25MHz 80486 の方が遙かに高速でした。)

クロック周波数

基本クロック周波数は2.8GHz から3.7GHz まで用意されています。
最高周波数の3.7GHz を基準に比較すると、

  • 3.5GHz   3.5/3.7 ~= 0.95. 約5%ダウン

  • 3.0GHz   3.0/3.7 ~= 0.82  約18%ダウン

  • 2.8GHz.  2.8/3.7 ~= 0.76  約24%ダウン

となります。

5%の違いはほぼ体感出来ないけど、2桁以上違うと判る事が多いと思います。

比較的多くの時間でTurbo Boost が効いていれば問題になりませんが、最近のシステムでは複数のコアでの同実行時間も多いと思いますので基本クロック周波数の影響が多そうだと言う見積もりです。

コア数

あくまで個人的な見解ですが、特別な使い方をしない限りCPUコアは4つ程度あれば充分だと思います。
I/O処理に1CPU、バックグラウンド・プロセス処理に1CPU、インタラクティブ処理に2CPUです。
並列化に効果の高いアプリを使用する場合は、CPU数が多いにこした事はありません。動画編集等ですね。

Paralles で仮想環境の使用場合でもコアは有れば有るほど助かりますが、複数の仮想環境を同時に実行する事は殆ど無いと思いますので、流石に10とか12コアはオーバースペックです。

MacPro Late 2013 CPU選択で悩ましいのは、コア数が多くなれば(高性能方向)L3キャッシュ容量が増え(高性能方向)ますが、クロック周波数が下がる(低性能方向)という事です。
クロック周波数も基本クロックとターボブースト周波数の組み合わせで考慮しなけらばなりません。

以上から比較的クロックペナルティーも低めでコア数も必要充分そうな3.5GHz 6コアプロセッサが個人的に良いと考えた訳です。

Xeon というCPU

Pentium/Core プロセッサーが一般コンシューマー向けに対し、Xeon はサーバー・ワークステーション用ブランドで、同世代で比較するとコア数やキャッシュメモリが多めになります。
ただサーバー用途向けだとクロック周波数が低めだったりしますので、一般PC用途には向きません。

私がXeon CPU でアドバンテージを感じるのは、I/O 性能が強化されている事です。
I/O 性能が高いPC は色々負荷をかけていても、インタラクティブな操作への影響が少なくなるからです。

下記CPU表を見ると、E5-1660 v2 が私にとって理想的な様ですが、きっとお高かったモデルであったと想像します。😝


GPU選択

GPUの選択はアップルサイトの情報からすると下記の3種から選ぶ事ができます。

  • 3.7GHz クアッドコア

    • デュアルAMD FirePro D300グラフィックプロセッサ(それぞれに2GB GDDR5 VRAMを装備)

      • 1,280基のストリームプロセッサ

      • 256ビット幅メモリバス

      • 160GB/sメモリ帯域幅

      • 2テラフロップスのパフォーマンス

  • 3.5GHz 6コア

    • デュアルAMD FirePro D500グラフィックプロセッサ(それぞれに3GB GDDR5 VRAMを装備)

      • 1,526基のストリームプロセッサ

      • 384ビット幅メモリバス

      • 240GB/sメモリ帯域幅

      • 2.2テラフロップスのパフォーマンス

  • 3.0GHz 8コア

    • デュアルAMD FirePro D700グラフィックプロセッサ(それぞれに6GB GDDR5 VRAMを装備)

      • 2,048基のストリームプロセッサ

      • 384ビット幅メモリバス

      • 264GB/sメモリ帯域幅

      • 3.5テラフロップスのパフォーマンス​

ここでも悩ましいのはコア(ストリームプロセッサ)数が増えるにつれメモリは増え、クロック周波数が下がって行く事です…
D300 で気になるのはメモリ帯域幅が上位2モデルと比べて狭い事です。
D700 で気になるのはクロック周波数の低さですね。
(クロックペナルティー比はCPUと同じなのでCPUの方を参照下さい)

画像処理という用途を考えるとクロック周波数云々よりトータルの演算力が重要となりますのでクロック周波数はあまり関係ないというのも事実なのですが…

以上から個人的な好みとして、クロック周波数とコア数(&メモリ帯域幅)を考慮してD500 のバランスが良いと考えた次第です。

年寄りの昔話…

それにしても1990年頃のトップレベルのスーパーコンピュータ性能目標が1テラフロップスであったのを思い出すと、”ムーアーの法則”ほんと怖いです。😝

なにせ当時高性能浮動小数点CPUの代表として80860XP というCPUがありましたが、単体50MHz動作で50MFlopsのカタログ性能でした。
スペック上だけでもテラフロップスを実現するには20,000個を同時稼働出来るシステムが必要だったので、テラフロップスの実現はかなりのチャレンジでした。


メインメモリ・SSDストレージ考

メインメモリと内部ストレージ(SSD) などは価格を考慮しなければ、大きければ大きいほど良いです。

メインメモリはインターリーブをサポートしていれば、その分少し見かけの速度が上がります。

SSD も容量が大きいものはNANDチップを平行稼働させられ場合があって、アクセス速度が向上する事があります。
また分散書き込みが上手く機能していれば寿命が長くなる事も期待できます。

これらは単品で入手して換装・増設するより、あらかじめ組み込まれたシステムを購入した方が安価に入手できる事が多いです。
その為今回フル実装構成(64GB/1TB)の出品物を落札しました。


現状

初号機はスチールラックのモニタ裏にひっそりと置いていました。

弐号機は比較的アクセスの良い手に届く場所に置くようにしました。
割りと付けたり外したりする事が多かったのでこのようにしました。

モニタは全てThunderbolt2 接続で、それぞれ(27"、MX215、GX540)物理的に別バスになるように割り振りました。
USB/Thunderbolt2/HDMI/LAN ポートは検証時に直接挿せる用にそれぞれ一つは開けています。

MacPro Late 2013 は少し負荷をかけただけでも筐体自体がかなり熱を持つので、ノートPC冷却用ファンの上に置いて付加的に冷却性能を高めています。

表層的な5年の経緯

我が家で一番新しいマックはMac Mini 2018 です。

MacPro Late 2013 から5年を経て、CPU の世代は5世代(3->8)進歩しています。
5年の間にそれなりに性能向上していますが、80年台・90年台の狂った様な性能向上を憶えていますので、現在の性能向上速度は大分緩やかになった感があります。

MacPro Late 2013
6コア Xeon E5-3.5GHz (TB3.9GHz, L3 12MB) / メモリ 64GB  / SSD   1TB /

Mac mini 2018
6コア Core i5-3.0GHz (TB4.1GHz, L3 9MB) / メモリ 8GB  / SSD   256GB

ベンチマーク結果

実行する度に数値が変動したりしますので、あくまで参考程度に…

CPU Multi

総合的な性能評価で5093 から5809 まで向上しています。

MacPro Late 2013
Mac Mini 2018

CPU Single

MacPro Late 2013
Mac Mini 2018

内蔵SSD性能

MacPro 1TB
Mac Mini 256GB


総括

MacPro Late 2013 は、外部ディスレーに複数の動画を表示しながら、Paralles で仮想環境を実行しつつ、メインディスプレーでブラウジングやオフィスワークをしていても、モタつく感じを殆ど感じられず快適に使用できます。

もう発売後9年経過したモデルで、拡張性に制限の強い尖った設計ですが動作音がかなり低くPowerMac G4 Cube 直系後継機の名機の香りがします。
ジョブズ無きアップルで、この後継機種を出せることが出来るでしょうか…?😝

今後PowerMac G4 Cube の様に、末永く使い続けられたらと思います。

(蛇足)最強ロマン構成

当時最高価格になるCTO で固める構成(103万1399円)にロマンを感じないないでも無いですが、流石に現時点この構成で10万円未満は無いと思い見送りました。😝

CPU 2.7GHz 12コア、30MB L3キャッシュ
メモリー 64GB(16GB x 4)1,866MHz DDR3 ECC
ストレージ 1TB PCIeベースフラッシュストレージ
グラフィック デュアルAMD FirePro D700 GPU(1基につき6GB GDDR5 VRAMを搭載)





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#MacProLate2013 #MacPro2013 #MacPro



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