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オレ、アレルギー

小さい頃からアレルギー体質である。
気をつけていれば普通に日常生活を送ることは可能であるが、なかなかやっかいなものが多い。
数々のアレルギー伝説をもつマツザワの、アレルギー発症歴の一部を以下に列挙してみよう。

・年度末、小学校のワックスがけでぜんそく発症
・新しくできたお店に入店し、建物の塗料か何かでぜんそく、じんましん発症
・友達の家に子猫が生まれたと聞き、子猫と戯れてぜんそく発症
・線香花火の煙を吸ってぜんそく発症
・マラソン大会でぜんそく発症
・りんごを食べて食道が腫れあがり呼吸困難
・桃を食べて食道が腫れあがり呼吸困難
・豆乳を飲んで食道が腫れあがり呼吸困難
・エビを食べてじんましん発症
・エビを食べて胃痛、発疹、呼吸困難で救急搬送
・飲み会で貧血腹痛発疹を起こし後日アルコールアレルギーと判明
・ずっと花粉症

などなど、他にも小さいものをあげればきりがないほどアレルギーには悩まされてきた。
幸いにも成長とともに体質も改善され、食べ物のアレルギーも、症状がでなくなったものや、アレルギーがあってもほとんどが除去すれば問題ないもの、もしくは体調がよければ出ないものばかりであるので、日常生活に支障はほぼない。

しかし、やっかいなのは、アレルギー体質そのものよりも、アレルギー体質を認知してもらい、対応が必要な場合は別途アレルギー対応をしてもらうことである。

友人や職場の人とご飯にいくとき、マツザワが1番手を焼いているのはエビの存在である。
果物系はアレルギー症状が今ではほとんどでなかったり、加熱すれば食べられたり、そもそも食べなければいいというものが多い。
酒も飲まないか、種類と体調に気をつければ大事には至らない。
しかし、エビは割といろんな料理にはいっている。
そしてエビに関して、エビの何がアレルギーを発症させるのかがいまいち自分の中でわかっていない。

というのも、エビ、食べてもなんともないことがほとんどなのである。
寿司屋のエビ、サイゼリヤの小エビのサラダ、エビフライ、エビのビスクスープ、食べてもなんともない。
しかし、スーパーに売ってる殻つきのエビではアウトになったことがある。
エビ食べれるじゃん!と高を括り、エビ入りの鍋を食べた結果救急搬送され、医者の
「なんでエビアレルギーなのにエビ食べたんですか」
という至極真っ当な質問にごめんなさい。。としか言えなかった。

エビ、貴様何者だ。(エビだ。)

エビの何がトリガーになっているかわからず、しかもほとんどの場合は食べても問題ないため、外食にいったとき、周囲の人にわざわざ自分がエビアレルギーであることを申告する必要があるのか非常に悩むのである。

エビは人気食材だ。
エビが食事のモチベーションになっている人も多い。
そんな中で、でるかでないかわからないアレルギーのために、シェアする料理の選択肢からエビを除外させるのは非常に忍びないのである。
でも、万が一アレルギー症状がでてしまったら楽しい食事の時間が一転、皆に迷惑をかけてしまう。

マツザワの苦肉の策としては、気心知れた友達同士ではエビアレルギーであると申告するが、なかなか言い出しにくい状況のときは、除けれる料理のときはしれっとエビを食べないようにしている。
もうエキスとか染み込んじゃってるし、エビを除けようがない料理のときは、もういちかばちかで食べている。(※絶対にマネをしないでください)(もはや策ではない)
後だしアレルギー申告をすると、相手に後味の悪い思いをさせてしまう気がして、アレルギーですと最初に言わなかったからには、その食事の席ではアレルギーであることは隠しとおさねばならぬという謎の使命感が発動してしまうのだ。(最初にいえ)

そんなこんなで、アレルギー持ちは、その症状というよりも、アレルギーであることにより社会性のバランスを欠いてしまうのではないかということに日々苦悶している。

エビですらやっかいな思いをしているのに、小麦粉、牛乳、たまご、そばなど、いろんな料理の骨組みに使用される食材にアレルギーを持っている人は、とても窮屈な思いをしていると思う。
食べられないこともつらいが、それにより周りの人に与える影響というものも非常に心苦しいのだ。

アレルギーですといって嫌な顔をする人はいないことはわかっているものの、できれば誰にも気を遣わせずに存分に食事を楽しみたいものである。

そしてこれはマツザワの自論だが、アレルギーだからといって必ずしもすべての飲食店にアレルギー対応をしてほしいというわけでもないことも伝えておきたい。

もちろん命にかかわることであるので原材料申告は必須であるが、飲食店にも気を遣いすぎて窮屈な思いをしてほしくないのである。
気をつけるのはお互い様の精神で、お互いにできる範囲の中で歩み寄り、楽しい食事の場をつくっていきましょう。
アレルギーの総合商社ことマツザワからの切なる願いである。

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