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「障害」の話。

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2018年4月の記事一覧

障害のある人同士の「差別」から学ぶ。

 これは私が高校時代に経験したことです。  当時、私は県立高校に在籍しており、クラス委員長を担当したりサッカー部に所属して活動していました。そのことを聞いた地元の聾学校の生徒が、私と話してみたいということで高校に来てくれました。  彼は日本手話で育ち、私は音声日本語で育ったので、同行した聾学校の先生が手話通訳を担当してくれました。授業参観の後で私と約1時間半ほど対談したのですが、彼にとっては思わぬ方向に向かってしまい、しまいには「差別されている」と感じてしまうほど落ち込む

障害は「不便」?「不幸」?

A handicap is inconvenient, is not a misfortune, though. これは、誰もが知るヘレン・ケラーの名言。和訳は「障害は不便ですが、不幸ではありません」。 この名言は、良くも悪くも障害当事者が自分はいかに生きていくのかについて語ることを支配する言説になっているように思います。障害は不幸ではない、ただ不便なだけだ、それでいいんじゃないか、というふうに。現在もあちこちでこの名言を引用して自分の経験を意味づけて語る様子が見られます