私は約束の時間ぴったりに、その店に入った。 ほどなく近づいて会釈してきたのは パッとしないスーツを着た男性。 期待していたわけではないが、少しがっかり。 「まつさんですか?僕、田中といいます。今日はありがとうございます。」 人懐こい笑顔で挨拶して感じは悪くない。 コーヒーを注文し、互いのプロフィールを話題にした。 共通の趣味はスポーツ観戦、音楽ではあったが 話してみるとあまり接点はなさそうであった。 本題であるはずの株式の話になる気配がない。 私からふってみた。 「田中さん
その後私は 株トレードのハウツー本を読んで、ネット証券の口座開設をした。 無職の身で大金を投資するのはためらわれ 一株から小遣い程度で買える企業を探した。 SNSで情報交換し、株の値動きを毎日見るようになり、 始めて2週間ほどで2万円ほど利益があったため 日々楽しくなっていった。 そろそろ職探しを始めなければと 重い腰をあげようとしていたある日SNSに ダイレクトメールがきた。 同じ株式のコミュニティだが、株は未経験という三十代の男性からだ。 自分のプロフィールに株初心者と
2011年4月 私は西に向かって車を走らせた。 とにかくそこに行くしかない。 少しでも安全な所へ。 2010年3月 私は10年勤めた職場をやめた。 そして離婚した。 子どもはいらないと言っていた元夫は 収入の多くを自分のためにしか使わなかったから もし子供がいたらさらに不愉快な毎日だったであろう。 アパートへの引っ越しを済ませ、 次の仕事を検索していた。 ふと目に止まった「株式で小遣い稼ぎ」という文字。 それまで考えたこともなかったが、その時はありだと 思った。 あまり活
この1週間あまり藤井風沼にハマってしまい、心が踊りながらも何処かに自分の何かをさらけ出したくて、 でも、この思いを人に話したところでスッキリしないような気がしていた。 そしたらGからnoteのどなたかの投稿の通知が来た。 NISSAN スタジアムのLIVEを3回観て、 ずーっとYouTubeで風くんのMVや配信流していたから、スマホが「noteでもやってみなさい」と、 教えてくれたようだ。 今更何故風沼にハマったのか? 3月のtinydeskを観て感動したことはしたが、 こ