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合気道で考える人の心を壊す方法と壊されない対策、それから真の使い方について

人をコントロールする方法について話をする。

「ダブルバインド」という手法があって、権力者とか上の者に「あとだしジャンケン」をやり続けられると人はわりと簡単に壊れるらしい。

「●●を持ってこい」みたいな指示を出して、ちゃんと持ってきたとしても「遅い」などと、どんな行動をしても怒ったり罰したりすることで相手を正解のない世界に引きずり込むわけだ。

赤い荒縄

(荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』より)

ムウン!二重の荒縄!ダブル•バインド

子供とか拠り所の少ない人をコントロールする手法としてはかなり効果的だと言えよう。
だいたいパワハラ上司とか毒親などと呼ばれるタイプの人が使っている印象がある。

これを受け続けると何をやってもダメという心境になり、心のバランスを崩すことになるのでマインドコントロールなんかにも使われる手法だ。

他人から文句を言われるはずのない場面で、いちゃもんのように文句をつけられると心の弱っている人は世界観が崩れてしまうのだろう。

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支配からの逃れ方

ダブルバインドというのは何をやっても不正解にすることで、相手を都合よく操ることをお目的としている。
これを仕掛けられて正解があると思っているとひたすら精神を削られてしまう。

解決策は実はシンプルで、仕掛けてくる人間にとって都合のよくない人間になればいい。
逃げ出してもいいし、サボってもいい。そもそも前提が間違ってるんだから、堂々と不正解をつきつけろ。

自分の心を破壊されるくらいなら、相手の計略ごと破壊してしまうのも一つの手なのである。

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心理と物理

合気道をやっていて思うのは、心理的にできることは物理的にもできるということ。
合気道もある意味ではこういう正解のない2択をしかけて技をかけている。

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(冨樫義博『HUNTER×HUNTER』より)

表と思わせて裏、入身をして転換、正面からぶつかって勝てるならそのまま勝つし、受け止めるなら転換して後ろに周る二段構え。
どっちに転んでもいいように技をしかけている

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正統なる選択

人をコントロールしようとするダブルバインドは確かに強力ではあるけれど、一度その仕組みが明らかになってしまえば避けることは難しくない。
本質的には選択肢のどちらも不正解だからだ。

裏の選択肢を効果的に使うためには、結局のところ表の選択肢が本物でなくてはいけない。
これを防がないとやられる!ということがわかるくらい本物の「圧」があって初めて裏が効果的に作用する。

だから、人をコントロールしたいならまずは正面突破できるだけのものを用意して、その上で相手を正面から破壊するのではなく、裏から衝撃が少ないように動かしてやればいい。
ダブルバインドとは結局のところ正面から人を動かす自信のない人が取るセコイ手段でしかないのだ。


どちらも正しい選択肢を用意して、目指すべき目的を達成する。それが合気道の目指す入身転換の在り方なんじゃないだろうか。



おわり

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?