稽古メモ:わかった後が怖いのが合気道

東京と北九州から遊びに来た人と稽古した。

東京の方は過去に2回くらい一緒に稽古したこともあって、少しだけ理屈がわかってきた様子だったけれど、それによってより深みへと踏みこんでいた。

だいたいの知識というのはわかってくるほど「わからないこと」がわかるようになってくる。

合気道の稽古はわかってくるほど「できないこと」がわかっていく。

蝋燭みたいな灯りで周りを見ていたのが、松明になるとより広い範囲が見えるが、同時に見えていなかった色んなものが目に入ってしまう。

そういう感じで苦しんでいるのを見るのは微笑ましい。

3人でああでもないこうでもないと言いながら色々やるのは楽しかった。

合気道の面白い部分をちょっとだけわかってもらえた気がする。

人は誰かと稽古しないと自分の身体がどういうものなのかすらよくわからないのだと思う。

無意識に動かしてしまう身体の部分、勝手に入る力、そういうのがわかると逆にできないことへの苦悩が生まれる。

わかる面白さはそういうところにあって、わからないことがわかればわかるほど自分への解像度はあがっていく。

そして……。

藤本タツキ『チェーンソーマン』より

合気道のことしか考えられなくなる……。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?