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オカルトで読み解く合気道用語「魂の緒」:つながりについて

「魂の緒」と書いて「たまのお」と読む。

こいつはバリバリのスピリチュアル用語のようだ。

意味としては、人の魂と肉体をつなぐヒモみたいなものらしい。

こいつを磨くことが大事だというのが合気道開祖の発言なわけだけれど、それについてどういう理屈なのか考えてみた。

つのだじろう『恐怖新聞』より

開祖の「魂の緒」

合気道開祖が「武産合気」や「合気真髄」で言及しているのはざっとこんな感じ。

・魂の緒を表に出せ
・肉体は魂の緒を磨くための家
・合気道や祈りで魂の緒は極まっていく
・極まると宇宙の魂線と結べる
・邪念に囚われた想いを丹田にあつめることが鎮魂、即ち魂の緒の糸筋を浄めること
・宇宙の魂の緒の糸筋を浄めろ

『合気神髄』『武産合気』より一部短縮して抜粋

基本的には精神と肉体とをつなぐ「魂の緒」を浄めていけという趣旨で使われる。

もうすこし詳しく説明している部分ではこんな感じだ。

声の中に神は宿り、あらゆるものにイキがある。そうした魂の糸筋をことごとく受け止めているのが人であり、自分のイキはあらゆるものと繋がっている。
逆に自分を浄めればその魂の緒の動きは宇宙にひびきつらぬき、人の思う通りに世界に通じる。
こうした理がわかれば宇宙のすべてが一だと理解することができる。

『武産合気』より要約して抜粋

合気道開祖の説明というのは明言されているわけではないけども、「言霊」「神道」「スピリチュアル」など、とにかく自分の知ってる色んな分野を使って、それらが同じだという事を説明するために何度も同じ内容を違う分野の言葉で説明する。

だから「魂の緒」というとなんだかスピリチュアル~な発言にも思えるけれど、その根本的な話はいつもと同じだ。

合気道における魂の緒の意味

先に説明した通り「魂の緒」というのは要するに精神と肉体をつないでいるヒモのようなものだ。

ただスピリチュアル的な「魂の緒」と違って、開祖はこの糸筋を磨くことで宇宙とも一つになれると言う。

こうしたものは「すべては一つ」だという開祖の思想によるものだろう。

そして当然、その初歩としては精神と肉体の一致、心身統一という話になる。

すべてとつながってひとつになる

開祖のいう「魂の緒」、糸筋、といったものは「つながり」のことかも知れない。

合気道は自分の心と体、自分と相手、自分と天地、そういったものとの「つながり」を意識していく必要がある。

結局は多人数を相手にするにしても、1人を相手にするにしても、全体を通して考える余裕がなければ止められてしまう。

余裕がないと目の前の問題に対処しようとするだけで精一杯になる。

全体のつながりを意識する余裕が必要だ。

宇宙空間だって何かがギチギチに詰まっているわけではなく、適切な距離にそれぞれの惑星があって全体の天体は衝突することなく回転している。

そういう事はオカルトやスピリチュアルでいうところの「つながり」と別に変らないってのが開祖の言いたいことなんじゃないかと思う。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?