稽古メモ:圧力についての考察【合気道の攻守】

どうして相手に対する圧力が必要になるのか?と聞かれたので、自分が考える圧力の必要性についてざっくり解説してみた。

相手に対する圧力がないと相手は自分の動きについてこない。

で、やっぱり相手に対する適切な圧力というのは攻撃だと思う。相手が止めようと思わないことには相手に力を出させることはできないのだ。

たまたま読んでた開祖の直弟子、五月女貢の本にもこんな風に書いてあったりする。

現在の合気道は一般に普及されているものは、初心者向けの基本技だけだが、高段者向けの稽古方法は、一般公開されていない。
(中略)
単に護身の合気道からではわからないが、合気道は攻撃して合気する技を学んで、表裏一体の武術になる。合気道は攻守一体となって、技が完成するのである。相手に合気されることは敗れることであり、自己が合気する主体にならなければ、活人剣にならない。

五月女貢『伝承のともしび』

簡単にいえば合気道には相手の攻撃に対して対応する技と、自ら攻める技、裏と表のような関係のやりとりがあるのだろう。

開祖も初期の『武道』などにはわざわざ「我より進んで攻撃すること」と注釈している。

要するに合気道は自分から仕掛けることで相手に力を出させるやり方と、一般的に稽古される相手から攻撃してきてもらってそれを利用する方法があるということだと思う。

相手が出してくれる圧力があるからこそ、それを利用できるわけで、初心者は自分から攻撃するというのがそもそも苦手だ。

だから相手からの単純な攻撃に対処する方法を「護身術」として当初は教えていたのかも知れない。

レベルの高い争いになると、当然みえみえの攻撃なんてしてこないので、むしろ我より進んで動きことで相手の動きを引き出したりするというのが必要になるのだろう。

そんなことを動きを交えて説明した。おれのやり方があってるのかどうかは知らんけど。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?