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20230906 金満研究室 vs. 貧乏研究室

 本日も研究者のSlackをみていると,近づいてきた学会大会の話題がでていて,ポスター発表用のポスターを「布で印刷するお金がある人」と「所属先の大型プリンタで紙に印刷したものをかさばる筒に入れて持っていかないといけいない人」で明暗分かれているのを拝見しました。
 私の場合,海外で発表するときなどはさすがに布ポスターを準備しますが,国内の場合は大判プリンタで印刷したものをかなり細めにきつく巻くことで紙自体に強度をもたせ,それを模造紙とかで包んで筒などにいれず持っていくことが多いですね。
 むしろ,大型プリンタでB0用紙に印刷するのも面倒なので,B4用紙8枚くらいに印刷してそれを並べて貼るのが一番多い気がします。
 こういう時,「貧乏研究室はかなしい…大型研究費とかとって金満研究室になりたい!」とかあこがれはするのですが…実際のところ研究費が足りないわけではないのですよね…別に布のポスターを印刷するお金を出したからと言って足りなくなるわけではないのに…なぜかそういうことにあまりお金をつかう度胸がない自分がいます。

 それでふと思い出したのが,佐々木倫子先生の『動物のお医者さん』で,なんというか私の研究者に関する具体的なイメージの形成に一番役立った本だったような気がします。
 しかも,今なにも調べずに記憶に残っているのを挙げていくと,チップの争奪戦とか,酵素を金満研究室にゆずってもらう話とか,試薬用の冷凍庫でアイスクリームを冷やしていてお腹いたくなるとか,実験室の手洗いで漆原教授がお風呂入っていたとか,なんかこう「貧乏エピソード」ばかりが思い出されるので,なんかこう「研究者たるものお金がないのを嘆きながら研究せねばならぬ」みたいな研究者像ができてしまったような気がします。
 漆原教授のように馬を買いたい!なんて豪快なことを思いつくことはまったくできないので,すごい珍しい細菌を発見できる運を持ち合わせていない菱沼さんでしょうか自分のイメージは。

 そういう意味では,無敵のヒーローのような優れた研究者が研究費を湯水のようにつかって世界的な研究をばったばったするような痛快な研究のストーリーを描いた漫画や小説などのフィクションなどってあるのかなあと。そういうのを読んできた人は,お金をバンバン使う系の科研申請書とかかけて大型予算を確保できるのだろうなあと。
 そんなこと考えたら,いろんな研究者に「自分の研究イメージに影響を与えた小説や漫画」をいろいろ集めて聞いてみたくなりました。バンバンお金使いまくれる研究者の読んでいた漫画とか読んで私も研究費をバンバン使えるようになるといいな~。

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