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20240225 京大の立て看板と予備校栄枯盛衰

 2月25日!国公立大学前期入試の日!

 例年京都大学の折田先生像やネタ系立て看板が面白くてネットに流れてくるのを楽しみにしています。その中でよくあるネタとして「浪人するから予備校にようこそ」的なものがあり、今年もつい先日はやった「左右にいる美女のどっちにするか迷っている人の顔が高速で右往左往している絵」をもじって左右に駿台と河合塾のマークを入れたのが面白かったなと。

https://x.com/kusyokuin/status/1761513205615243393?s=20

 

 上の絵は元ネタが2人の女性なので予備校も2つしか載せられないのはわかるのですが、次のポケモンスリープをもじったたてかんでもパンフレットは駿台と河合塾のみ…。
 そういえばつい先日三宮から新神戸方面に歩いた時、模試を受けるときに神戸電子専門学校と共に会場になることが多かった代々木ゼミナールの校舎をみたらヤマハに代わっていて栄枯盛衰を感じていたのでもしや…と思ったら代々木ゼミナール自体は存続しているようですね。

現在の代々木ゼミナールは「本部校」「札幌校」「新潟校」「名古屋校」「大阪南校」「福岡校」が継続しているようです。

 対する河合塾は、大学受験科は札幌、仙台、東京(本郷、麹町、新宿、池袋、秋葉原、自由が丘、立川、町田)、神奈川(藤沢、横浜)、大宮、千葉(柏、津田沼)、水戸、愛知(名駅、千種、豊橋)、岐阜、浜松、大阪(大阪北、大阪、上本町、天王寺)、京都、神戸、広島、福岡

駿台 東京(7)、千葉(3)、神奈川、埼玉、愛知、静岡、大阪(7)、京都(3)、兵庫(2)、奈良、札幌、仙台、広島、福岡

 ということでかつての予備校御三家は「代々木ゼミナールの一人負け」ということなのか…と思いつつwikipediaを調べてみました。

 地上26階建ての巨大な代ゼミタワーを建ててそれは健在だし、お受験でよく耳にするSAPIXを傘下に入れて大学受験予備校から小中対象にシフトしたようで、「一人負け」ではなく浪人生減少時代を見据えた華麗な転身をした感じなのだろうなあと。

 それを思うと自分が受験生のころから、代ゼミの校舎が豪華で立地が良いところにあるのはその後ホテルなどに転用する予定だからみたいなことを着ていたので、ある意味先見の明があったのだろうなあと。

 で、代々木ゼミナールの歴史などをまとめた研究がないかなと思って調べてみると、それ自体はなかったのですが、逆に全国型予備校が出てきたときの地方予備校のインパクトについてまとめた文献が出てきました。

【書誌情報】
三上敦史 2021 地方予備校から見た全国型予備校の黎明期 : 文理予備校(仙台)を事例として. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 72(1), 21 – 36.

 この論文を読んで初めて、「全国型予備校」ができたのは「共通一次で全国の受験生が同じ試験を受けるようになった」というのが大きいことを気づけました。確かに共通一次がなければ全国の受験生を単一の点数で比較することはできなかったもんなあと。
 それを思えば現在の東京一極集中を生み出した要因の1つとして共通一次を位置づけることもできるのだろうなあと。

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