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人生の暮れ活で大切な『ダンバー数と自分という「文化圏」』

人生の暮れ時を積極的に愉しむにはどうしたら良いのだろう?に焦点をあてた「人生の暮れ活」。

気をつけなきゃならない重要なポイントに「人との関わり方」や「人とのつながり方」があると思います。
50を過ぎたただのオッサンがコミュニティの中に飛び込んで、いきなり「友達たくさん作りたいです~♡」みたいなことやったら、周りに、ただただ気持ち悪さを振りまくだけですし、人生に残された時間を考えれば効率的ではありません。

じゃあ、どうすりゃ効率的になるのか?効果的になるのか?
今日は自分なりの考えを書いてみました。

ところで「ダンバー数」ってご存知ですか?

皆さん「ダンバー数」ってご存知ですか?
ご存じない方には、コトバンクから引用して説明しますね。

ダンバー数
ヒトを含む霊長類が、互いを認知し合い、安定した集団を形成できる個体数の上限。1993年に英国の人類学者ロビン=ダンバーが提唱した、霊長類の脳を占める大脳新皮質の割合と群れの構成数に相関関係があるという仮説に基づく。ヒトの場合は平均150人程度とされる。
引用サイト
https://kotobank.jp/word/%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E6%95%B0-689433

これがSNSでは少し平均値が増えて、多い人でも230人くらいだそうです。フェイスブックですと友達の数が100~150人を超えると友達それぞれへのリプライ(返事・応答)の数が減る傾向があるそうです。
各種異論はあるところでしょうけど、ここでは、直接他人と関わるのは数的に限界があって、その数は思っているほど多くないことを理解していただければよいと思っています。
人生の暮れ活を愉しむには、関わる人の数を程ほどにしないと効率が悪くなるということです。
ただでさえ日々老いていくのですから。
いつまでも自分が今のままで頑張れると思いたいですけど、それは無理な話ですから。

自分と「同じ文化圏」を持つ人とつながっていく

関わる人の数を程ほどにしないと愉しむ効率が悪くなっていまう人生の暮れ活。
では、どのようにすれば効率が上がるのでしょうか?
私はこう考えます。

自分と「同じ文化圏」を持つ人とつながっていく

このことは自分自身で思いついたのではなく、以前に読んだ本の内容で共感した部分です。

その本とは、長野県の北八ヶ岳で「のらくら農場」を営んでいる萩原紀行さんの経営奮闘記とも言える著書「野菜も人も畑で育つ」(同文社出版)でした。
https://www.dobunkan.co.jp/books/detail/003150

なるほどと思ったところは、のらくら農場のスタッフで北海道出身で美大の染色科卒の女性がいて、萩原さんが北海道にも農場あるだろうに長野まで来たのか不思議だったので、本人に尋ねたところ、

「やるなら、食か染色だと思っていたんです。」

という返事を聞いて衝撃を受けたとのことでした。
農場のある佐久穂町には全国有数の白樺林があるそうで、その女性が休日に倒れた白樺の木の皮から採った成分で染色した赤い糸の色を見せてくれて萩原さんは震えるほど感動したそうな。
萩原さんは繁忙期の期間スタッフを募集するのに「農業をしたい人(就農したい人)」をイメージしていたけど、それは正解ではなかったということ。
その女性は「自分の文化圏」に染色や農業があって、のらくら農場と「たまたま」繋がったからやって来た、つまり彼女は「自分の文化圏」で道を選んでいたことに気付いたそうです。
そして萩原さんは著書で、

農業生産者というよりも、「そういう文化圏の中ののらくら農場」という発信をする必要がある、と痛感した。それが本を出そうと思った動機の一つかもしれない。
(著書内本文より引用)

と書いていらっしゃいます。
私も彼の発信を受けた1人というわけなんですけど。

「同じ文化圏」を持つ人とつながるには、「自分の文化圏」を意識することと、それを何らかの形で「発信」することが大切だと気付かせてもらいました。

本年上半期の私的名言大賞な言葉との出会い

話はぶっ飛んで・・・
ある夜、パートナーと一緒にご飯食べてお酒呑みながらテレビかニュースを見ながら色々と話をしていたとき、彼女が特に誰と特定したのではなく

「表と裏しか無い人って全然オモシロないねん!」

とおっしゃいましてね。
私は心の底から「ほんまソレ!」と返しました。
この言葉を聞いて私は、ようやく理解出来ました。

どういうことかというと、ある人のことが、その時点で「表と裏しか無い人」に見えたのなら、その時その人は「違う文化圏」にいる人だというわけです。
その人の善悪や優劣のレッテル貼りではありません。決してありません。
この言葉は、その時点で相手が同じ文化圏かそうでないかを判断するための「心のバロメーター」だと感じたのです。

その時「違う文化圏」にいる人の中が、もしかしたら将来「同じ文化圏」にいるかも知れません。しかし、その時はその時につながれば良いだけの話です。
「違う文化圏」にいる人とは、当たらず触らず関わらないこと。関わらないといけなくなったら、とにかく静かにやり過ごすこと。これが人生の暮れ活において重要なコツのひとつです。

つまり、良いつながりを探す前に、その時点で不要なつながりを断つことを優先した方が、結果的に良いつながりを呼ぶきっかけになることが多いというわけです。
もちろん「自分の文化圏」を広げたり掘り下げたりして手入れしておくことは大前提になりますけど。

今日はこのあたりで。
次は、このへんの話を自身が管理しているランニング・コミュニティを例に挙げて、少しだけ具体的に掘り下げた話を書いてみようと思っています。

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