見出し画像

【残念なSDGs】コンビニコーヒーからストローを奪ってはいけない、たった1つの理由

突然ですが僕はコンビニコーヒーが好きです。

 というより、大量の氷に高速で抽出したエスプレッソを注いで作る、アロマの香りも何も無い無骨なコーヒーが好き。
ローソンにファミマにセブン、細かい違いは分からんけど。(味に拘ってくださってる中の人には申し訳ないが、バカ舌なんだからしょうがない)

 そんなコンビニコーヒー界に昨年末頃から「ストローなしで飲めるフタ」が登場しました。コレがいただけない。
 なので今日は「いかにコンビニコーヒーからストローをなくしてはいけないか」について、環境問題に絡めて書いてみたいと思います。

・ストローなしで飲めるフタとは
 コンビニコーヒーにおける「ストローなしで飲めるフタ」とは、アイスコーヒー用に開発された「飲み口の付いたフタ」を指します。従来、アイスコーヒーと言えば「プラスチック製のフタに、プラスチック製のストローを差して飲むもの」が主流でしたが、昨今の「プラスチックストロー絶対許さん運動(松尾が勝手に命名)」の煽りを受けてコンビニ各社が開発したものです。

・何が問題なの?
 飲み口の付いたフタは元々ホットコーヒー向けに利用されていたため、それがアイスに転用されただけじゃん? 何が問題なん? と思われるかも知れませんが、コレが導入されてから結構な物議を醸しました。
 アイスコーヒーに「ストローなしで飲めるフタ」が導入されることによる問題、それはひとえに「氷をストローで混ぜ混ぜできないこと」にあります。
 考えてもみてください。アイスコーヒーに入っている氷が溶けるとき、自然とカップ上層に「氷が溶けた、コーヒーが薄い部分」ができるのです。コレを混ぜ混ぜできない。ストレスハイ。ウーロンハイ、ナチュラルハイ、アイキャンフライ。

・マドラー使えば良いじゃん
 マドラーを使えば良いじゃん、と思われるかも知れませんが、細い飲み口にマドラーを差し込むと飲みにくいことこの上ないし、何よりマドラーはプラスチック。プラスチックのストローを無くすために、別のプラスチックを使っていては本末転倒。そもそも、従来のフタと比べて複雑な形状の新しいフタ、果たしてどれほどプラスチック削減に寄与しているかも疑わしい。(個人の感想です)

・ストローをもらえば良いじゃない
 こうして今日も私は、若干エコに反していることに少し罪悪感を抱きつつも、「ストローなしで飲めるフタにストローを差して飲む」、すなわち「パンがないならケーキを食べ・・・パンもあるの!? じゃあ両方頂きますわ」とばかりに、店員さんにストローを頼むのでした。
 ちなみにセブンイレブンのストローは「植物由来の自然分解されるストロー」を使っているそうです。初めからコレで良いじゃん・・・

画像1

・コンビニストロー削減問題に垣間見える「残念なSDGs」
 ここまでだと単に「エコ精神に乏しいエエ年こいたオッサンがマリー・アントワネットの真似をした」だけで終わるので、本題の「残念なSDGs」について述べたいと思います。
 セブンの「ストローなしで飲めるフタ」や「植物由来のストロー」、相当なコストが掛かっているはずですが、そこまでして環境問題に躍起になるのはもちろん、企業の社会的責任、もっとズバリ言うとSDGs(サステイナブル・デベロップメント・ゴール=持続可能な開発目標)であるのは明らかです。
 事実、セブンイレブンの5つの重点課題に対する取り組みを記した「Mind Book」にも、本取り組みがマイクロプラスチックの流出による海洋汚染対策であることが明記されています。
https://www.sej.co.jp/library/csr/pdf/csr/mindbook/2019_2020/all.pdf
 ※SDGsについて詳細を書き出すと長くなるのと、僕みたいなニワカよりももっと詳しく素晴らしい記事が山ほどあるので、良い感じにググってください。

・どこが「残念なSDGs」だと思うのか
 私も先進国に暮らす立派な一社会人ですので、SDGsのゴール目標14、「海の豊かさを守ろう」を守りたい気持ちはあります。(まぁ、趣味がプラモ製作なのであまりコミットメントできてませんけど・・・・)
 ただ本件僕が残念に思うのが、本来あるべき「プラスチックを削減する」という目標が置き去りにされて、「プラスチックストローを削減する」という誤ったKPIにすり替わっているところ。ここが非常に残念に思います。
 プラスチックを無くすなら、先に述べた「植物由来のストロー」で十分だし、更に言えばフタも従来の形で同じ素材にすればよろしい。
 もういっそカップも紙にしたらいい。透明なカップがもたらす清涼感は失われますが、腹に入れば同じでしょう
 要するに他に色々手がある中で、「プラスチックストロー」だけをやり玉に挙げてアレコレした挙句、余計プラスチック消費が増えかねない、本末転倒な状態になっている点が僕には残念で仕方ないのです。

・僕の考える「SDGs」の本質(※個人の感想です)
 「SDGs」の本質は、サステイナブル、すなわち「持続可能」なところにあると僕は考えています。
 プラがダメなら今この瞬間からプラの生産を無くせば良いし、飢餓をゼロにしたいのなら今から飢えた人のもとに毎日パンと牛乳とカロリーメイトを届ければよろしい。人や国の不平等を無くしたいのなら、今この瞬間に世界統一国家を樹立し、統一言語を採用して、ベーシックインカムを採用して・・・これも平等じゃないな。やっぱ無理だわ
 で、ソレを一足飛びにやろうとすると色々な無茶や無理が出る中で、でも環境問題や差別問題はなくしていかなきゃから、少しずつ、持続可能な形で世界の皆で課題を解決していきましょう、というのがSDGsの本質だと捉えています。でなけりゃ、もとのMDGsで事足りてたわけだし。
 プラスチックストローをやり玉に挙げて事業や利用者に無理を強いて、プラ削減して喜んでいるようじゃダメでしょ、と言うのが、僕が本記事を「残念なSDGs」と題して書き始めた動機なのでした。

※余談だけど僕は「『○○の本質は~』と述べる人間は、たいてい本質が分かってないバカ説」を提唱しています。僕は学がないので「本質」って言っても差し支えないのです(暴論)。

・船長、ストローやめるってよ(願望)
 と、ここまで書いたは良いものの、自分でも正直「なーにをストロー一本で大仰な」と内なる声が囁いたので、戒めとして少しでもストローを貰う量を減らせるよう、洗えるストローを持参するなど考えたいなと思いました。note記事に書いてみるもんだね。
 でもアレ清潔保つの難しそうだし、このアンダーコロナでどう運用するかな・・・・? とすぐには答えが出ないので、オススメのストローなどあればぜひお教えくださいませ。

 それでは~ ( ^ ^)ノシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?