見出し画像

企業が有志活動を支援することについての雑感

先日「ERGと有志活動は違う」という話を投稿したら「結局何が違うのか分からんし、そこまで区別する必要性が感じられん」と言われたのですが、考えの整理もかねて私の考えの根底にある「企業は安易に有志活動を支援すべきではない」と言う話をします。

以前のエントリはこちら。


なぜ企業に有志活動が起こるのか

企業が有志活動を支援すべきでない理由を述べる前段として欠かせないので、「そもそもなぜ企業に有志活動が起こるのか」について考えてみます。

企業は何らかの目標達成のために事業をするわけですが、その目標達成に直接関係ない「ように見える」事柄については優先度が下がりがちです。そうやって優先度が下がるものが、例えば「女性活躍」だったり「障がい者活躍」だったりします。そこに課題感を持つ当事者や関係者が、会社に訴えても変わらないから起こすのが有志活動です。

ものすごく乱暴な言い方をすれば、「会社が頼りにならないから俺たちで変えようぜ」と立ち上がるのが有志活動です。「労働組合」なんかも元を正せば最も古い有志活動の一つと言えるでしょう。ユニオンショップ制、すなわち(実質)参加強制型の組合はもはや有志とは言えませんが。

なぜ企業が有志活動を安易に支援すべきではないのか

ならばなぜ企業が有志活動を安易に支援すべきでないのかというと、その起こりがしばしば企業や組織に対するアンチテーゼだからです。もちろん中には「勉強会を開いてお互いにスキルを高めよう」という有志活動もあるので、全部が全部ドス黒い怨念から始まっている訳ではありませんが。むしろ少数かもしれません。

起こりは何であるにせよ、「社会の公器として本来的に企業が担うべき事柄を従業員の発意によって補完する類の有志活動」は、有志活動にしてもERGにしても、支援することはよくよく考えた方が良いのではと思います。この辺りが「安易に支援すべきでない」とする理由。なぜならその領域は本来企業がリソースを投じて運営すべき事柄だからです。

とはいえ支援されたがっている人達もいる

と、ここまで書いておいて何ですが「貰える支援は貰いたい」という強かな(ずる賢いという意味ではないですよ)人達がいる、むしろマジョリティーではないかな、と思ったりもします。「会社が擦り寄ってくるのは面白くないけど、貰えるもんは貰っておこう」というところなのではないかなと。

過去に公開した記事の色々な人の反応を見るだに、この辺りは多分に私の独立心、判官贔屓な性格が影響しているような気がするので、我ながらつくづく大企業に向いてないなとは思います。

例えばこちらの記事で引用した「自分たちで決め、納得してやっていることを評価されると気持ち悪い」というくだりとか。

自分で引用しておいて何ですが、たぶん大半の人には伝わらない感覚ではないかと思います。このあたりの自己パーソナリティーはいずれあらためて深掘りしたいと最近感じています。(note記事化するかどうかは分からんけど)

本日は以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?