見出し画像

予約がキャンセルに⁉初のクロアチアに娘と真夜中着。AirBnBで無事家に入れるのか…

予約したはずのフライトに席がない⁉バルセロナで固まる

毎年、その年に10歳になる子だけ集めて行われるテニスの世界大会「スムリクバボウル」。この大会に娘が出場できることになり、初めてクロアチアを訪れた。

試合が行われるのは、クロアチアの首都ザグレブではなく、南の方にあるプーラという町。私と娘はバルセロナから二人でまずザグレブに飛び、そこから国内線でプーラにフライトする予定だった。

バルセロナに到着すると、このところヨーロッパで行われているストライキの影響で空港がかなり混雑していた。でも大丈夫。フライトの情報がプリントされた用紙を握りしめ、LCCである「VUELING」という航空会社の飛行機に乗るべく、チェックインカウンターに並んだ。

嫌な予感しかしない!カウンターでトラブルになっている人続出

長い列に並んびながらカウンターの様子を見ていると、激怒している人や、やたら長い時間チェックインに時間を要している人が散見される。しかもカウンターのスタッフは忙しさもありかなり感じが悪そうだ。正直嫌な予感しかしなかった。

並ぶこと30分、やっと自分の番が回ってきた。案内されたスタッフではなくなんとなく他のスタッフのところに行きたかったが、当然選ぶことはできない。おとなしくカウンターに向かう。

パスポートを渡し、行き先を告げる。すると早速
「は?マスクしてると全然聞こえないんだけど。」というスタッフ。ん?お思いながらもマスクを外し、再度行き先を告げる。
「なんて言ってるのかわかんない。」
かなりカチンとくるが、でかい声で再度行き先を告げる。「ザグレブだよ!」

「フン」という音が聞こえそうな感じで、何も言わずモニターに向き直り情報を探すスタッフ。そして1分も経たないうちに「あんたのブッキングないわ。はい、次」

コラーーーー!と怒りたいのを抑えて、持っていた確認メールのプリントを渡す。ここでちょっとトリッキーだったのが、もともと乗るはずだったフライトがいったんキャンセルされ、別のフライトに自動的に予約が移行されていた点だ。

それを何度説明しても、とにかく予約がないの一点張り。最後は
「あのさ、すっごい混んでるからとりあえずどいて」
と言われできることがほかになかった私はすごすご退散した。

さんざん悩んだ挙句、翌日フランクフルト経由でクロアチアへ

支払ったお金もどうなっているかわからず、初のクロアチア行きに暗雲が立ち込める。でももうトーナメント主催者とは何度もやり取りしてるし、滞在先も予約済みだ。悩んだ私は「いかない」という選択肢を心に秘めつつ、娘に「飛行機乗れないんだけど、どうする?」聞いた。すると
「絶対絶対行きたい!」
親の事情は当然子供に関係ない。でも試合は明後日から組まれている。行くなら絶対に明日到着しなければならない。そんなこと可能?

その日の滞在先も探さなければならず思考停止に陥った私は、とりあえず夫に連絡しフライト探しを手伝ってもらった。そしてなんとか翌日中にプーラに到着できる方法を見つけた。でもプーラへの到着は午後11時。初めて訪れる国に9歳の娘を連れて夜中に到着してよいものか……。

そして問題はもう一つあった。AirBnBで予約している部屋のチェックインは夕方までとなっている。夜中に到着したって、誰がカギ持ってくんの?そんなサービスあんの?

AirBnBに記載されている連絡先に電話をすると「私はいけないんだけど、スタンコが行くから心配しないで。スタンコに到着時間を電話しといてね」といってスタンコの電話番号を知らされた。

すぐにスタンコに電話をすると、英語が全く通じない。不安が募りまくながら電話を切る。この状況をトーナメント主催者に知らせると、空港まで迎えに来てくれる元テニス選手で現在タクシー運転手をしている女性を紹介してくれた。私は、もし何かあれば彼女に助けてもらえそうだと判断し、とにかく行ってみることにした。

スタンコ、同じアパートの地下に住んでた

翌日早めに空港に到着し、無事フランクフルトからザグレブに移動、ザグレブからプーラ行き(正確にはもう一つ経由地があった)のフライトを待つ。

でも全然搭乗できない。「Delay」の文字が掲示板に点灯し、時間が何度も変更される。これ、到着何時になるの?

私は不安で仕方がなかったが、娘を不安にしてはいけない。押し相撲をしたりグリコをしたりして時間をつぶす。その間何度も迎えに来てくれる予定の女性と連絡を取る。彼女は嫌そうなそぶり一つ見せず、遅い時間であっても対応してくれるという。彼女がいなかったら、不安で心が持たなかっただろう。

結局、搭乗開始は1時間半の遅れとなり、プーラには夜中の0時半に到着した。バカでかいスーツケースが出てくるのを待っていると、すぐ横の出口から手を振る女性が見えた。女神……彼女の存在なしにこの旅は安全に実現できなかった。ありがとう!!

彼女にお願いして、英語が全くできない鍵受け渡し担当者のスタンコに電話をしてもらう。さすがネイティブ、話が早く、アパートで待ってくれているらしい。

アパート付近につくと、スタンコが路上に突っ立って待っていてくれた。まさかこの真夜中に外で待っていてくれるとは。なんていい人なんだ、スタンコ!

車を降りスタンコに何度もお礼を言う。実はスタンコとその妻は、私が借りたアパートの地下に居住しているらしい。なるほど、だから真夜中でもOKだったんだ。ちなみにクロアチアではこのスタイルで部屋を貸し出している人が多い。同じ敷地内にオーナーが居住しているのだ。そしてAirBnBなどに広告を掲載しているのは実際のオーナーではなく、彼らの子供やエージェントなどである場合も多いようだ。

真夜中の来訪者にもとても優しく、ウェルカムムード満載で出迎えてくれたクロアチアの人々。私たちは彼らのおかげで安心してクロアチアでの一晩目を過ごすことができたのだった。

こちらはクロアチアのドブロブニクで借りたAirBnBの部屋



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?