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Integromatを使いkintoneの稼働状況および障害情報をSlackに通知する

こんにちは、エミックの松尾です。エミックでは1998年からFileMaker プラットフォーム向けのホスティングサービスを提供しています。サーバーを運用する上で稼働状況の監視と障害の検知はとても重要なので、kintoneではどのようにすれば手軽に障害を検知できるのか気になり調べてみました。今回の記事では、IntegromatのRSSモジュールを使ってkintoneの稼働状況および障害情報をSlackに通知する方法について記しています。

kintoneの稼働状況を確認する方法

kintoneの稼働状況は“cybozu.com 稼働状況”のページで確認することができます。cybozu.com 稼働状況のページでは、サブドメインごとに過去30日間の稼働状況および障害情報を確認できるだけでなく、RSSによる情報取得も可能となっています。

cybozu.com 稼働状況

そこで今回は、cybozu.com 稼働状況のページで取得できるRSSに記載されている障害情報を検知してSlackに通知する方法について解説してみたいと思います。

IntegromatでRSSを確認するシナリオを作る

定期的にRSSを自動で確認するために今回もIntegromatを利用します。Integromatは、プログラミングに関する知識がなくても、各種Webサービスを簡単に連携させることができるサービスです。kintoneとSlackを連携させる例について解説した記事を以前書きましたので、よろしければこちらの記事もご参照ください。

Integromatでは「シナリオ」を作成することでサービス連携処理のための設定をしていきます。シナリオを作成するには、ログイン後のダッシュボード画面で[Create a new scenario]をクリックします。

Integromatのダッシュボード画面

今回はRSSモジュールとSlackモジュールを利用したシナリオを作成していきます。「RSS」と入力してサービスを絞り込んだ後、「RSS」をクリックして選択します。その後、右上にある[Continue]ボタンをクリックして次の画面に進みます。

Integromatでシナリオ作成時にRSSを選択

真ん中に表示されている[?]をクリックした後、[RSS]をクリックします。

IntegromatでRSSモジュール追加後の画面

次に[Watch RSS feed items]をクリックします。

RSSのフィード項目を監視するトリガーを選択

[URL]欄に稼働状況を確認するRSSのURLを入力します(例:「https://status.cybozu.com/rss/example?tz=540」)。「example」の代わりに実際に使用しているkintoneのサブドメインを指定してください。URLを入力した後、[OK]ボタンを押します。

IntegromatのRSSモジュールでURLを指定

「All RSS feed items」をチェックして、[OK]ボタンを押します。

[All RSS feed items]を選択してRSSモジュールの設定を完了

通知を受け取るためにSlackを利用

もしもkintoneで障害が発生している場合、kintoneで通知を受け取ることができない可能性が考えられるので、kintone以外に通知を受け取るためのサービスを何か利用しておくと良いでしょう。ここではSlackを利用することにします。

IntegromatでSlackと連携させるためのモジュールを作成および設定するには、RSSモジュールの右側にある[+]ボタンをクリックします。

RSSモジュール設定後の画面

[Search]欄に「Slack」と入力した後、Slackモジュールをクリックします。

Slackモジュールを追加

次にSlack上で行う処理を選択します。ここでは任意のチャンネルにメッセージを作成・送信するので、[Create a Message]をクリックします。

Slackに実行させる処理内容を選択

通知先のSlackとの連携設定を済ませれば、通知先のチャンネルと送信する文字列を設定できるようになります。通知先のチャンネルを選択した後、[Text]欄の中をクリックします。

Slackモジュールで通知先チャンネルを指定

「RSS fields」の下にある「description」をクリックして、[Text]欄に「1. RSS fields: description」という文字列が表示されていることを確認した後、[OK]ボタンを押します。

Slackモジュールで通知内容を設定

Integromatで作成したシナリオが動作するか確認する

[OK]ボタンを押した後、[Run once]をクリックして、作成したシナリオがうまく動作するか確認します。

Integromatで作成したシナリオが動作するか確認する

指定したチャンネルにメッセージが投稿されれば成功です。

Slackにメッセージが投稿

動作確認が完了した後、Integromatの画面が変わります。まるい緑の丸にチェックマークがついたアイコンが表示されます。

Integromatにおける動作確認完了後の画面

Integromatでスケジュールを有効にする

動作確認が済んだら定期的に実行されるようにスケジュールに登録します。[Run once]の下にある[SCHEDULING]をクリックして[OFF]から[ON]に変更し、必要に応じてスケジュールの実行頻度を調整します。

Integromatでスケジュールを設定

今回は[Minutes]欄に「60」と入力しました。頻繁にRSSをチェックするように設定すると、すぐにIntegromatで有料のプランに切り替える必要が出てくることになります。チェックする頻度を減らすために、[Advanced scheduling]の[Add item]をクリックして、RSSをチェックする時間帯や曜日を絞っておくと良いでしょう。

例として、平日にkintoneを利用する時間帯のみRSSをチェックするように設定します。ここでは、[Time from]欄に「10:00」、[Time to]欄に「19:00」と入力し、[Days]欄において「Monday」、「Tuesday」、「Wednesday」、「Thursday」および「Friday」をチェックしてから、[Add]ボタンをクリックします。

Integromatでスケジュールを実行する時間や曜日を指定

最後に[Activate]ボタンをクリックすれば完了です。

Integromatでスケジュールを実行する時間帯と曜日を指定して設定を完了

なお、kintoneは、日本時間の毎月第2日曜日、午前1時から7時の間に定期メンテナンスが実施されます。kintoneのメンテナンスや障害、アップデートなどの情報については、サイボウズからのお知らせページで公開されています。

まとめ

IntegromatのRSSモジュールを使ってkintoneの稼働状況および障害情報をSlackに通知する方法について解説しました。Integromatを利用すれば、cybozu.com 稼働状況のページで取得できるRSSを定期的に確認し、RSSに記載されている障害情報を検知してSlackに通知を送る、といった使い方もできます。なお、Integromatの無料プランでは月に実行できる処理数も決まっています。用途に応じて、有料のプランに切り替えるか、RSSを確認する頻度を減らして利用すると良いでしょう。

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