見出し画像

CanonのAPS-C機 EOS R7レンズキットを極める その1

EOS R7とはなんだ?

CANONがレンズ交換式ミラーレスを発売したのが2018年。EOS Rというフルサイズミラーレス機種がそのデビュー作となります。Rシステムと称する新システムとRFマウントレンズの出発点となったモデルです。

そこから4年後、2022年6月にようやくAPS-Cサイズの小型軽量モデル「EOS R7」が発売されました。EOS R7は3250万画素、メカシャッターでの連写が12コマという性能を20万3500円で手に入れることが出来る衝撃的なカメラとして世に出てきました。フルサイズミラーレス機のR6 MarkⅡであれば2430万画素 メカシャッター連写12コマで39万6000円。ボディ単体で価格比2倍となります。単純に比較できないR6 MarkⅡの優れた部分というものもありますので、そこは読者の方にもご考慮いただきたい部分ではあります。しかし、フルサイズとAPS-C機では機材コストが大きく違うということはお判りいただけると思います。

EOS R7 + EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS + Mount Adapter  EF-EOS R

またマウントアダプタを介すればそれまでの一眼レフ用だったEFマウントのレンズがほぼすべて使えるので、レンズを買い替える必要もないというところも魅力的と言えます。この価格と、買ってすぐに使えるという部分で、すでにCanonのレンズ交換式フルサイズミラーレス機であるEOS Rを2019年に購入していた筆者は、このEOS R7を現物も見ずに注文、購入してしまうのです。(購入時のレビューはascii.jpの記事をお読みください)

EOS R7のうまみ

このEOS R7のうまみを筆者は勘違いしていた節があります。APS-C機はフルサイズに比べて撮像センサーが小さいので、Canonの場合は焦点距離換算がレンズ表記の1.6倍となります。50㎜であれば80mm相当の望遠レンズで撮ったような写真が出来ます。400㎜で使えば640mm相当の写真が撮れます。

EOS R7 + EF 100-400mm F4.5--5.6L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III + Mount Adapter  EF-EOS R

望遠専用機として EF 100-400mm F4.5--5.6L IS II USMに1.4倍EXTENDERを入れて最大1024㎜相当として使用していました。
このレンズで撮れるEOS R7のモータースポーツ写真はこれまでのEOS 90DなどのAPS-Cデジタル一眼レフ機とは隔世の感で、トラッキングによるフォーカス追従でガチピンのクルマの写真を秒間12枚も量産してくるのです。

EOS R7 + EF 100-400mm F4.5--5.6L IS II USM + Mount Adapter  EF-EOS Rで撮影(鈴鹿)

とにかく、ことモータースポーツの走行写真に関してはこれほど優れたコストパフォーマンスを持ったカメラは無いと断言してもいいでしょう。現在のCanonの最高峰といわれるEOS R3と同じフォーカスアルゴリズムが使われているので、WEB公開に限定すればEOS R3に匹敵する写真が撮れます。

EOS R7 + EF 100-400mm F4.5--5.6L IS II USM + Mount Adapter  EF-EOS Rで撮影(もてぎ)

キットレンズと出会い、考え方が変わる

しかし、ある時、EOS R7に対する望遠専用機という考え方が一変します。それはデジタル一眼レフ時代から所有のAPS-C用高倍率ズーム EF-S 18-200mm F3.5-5.6 ISにガタが来てしまったことで新しいレンズを買い替える必要に迫られたためでした。

EOS R7 + RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMのレンズキット

EF-S 18-200mm F3.5-5.6 ISに対応するRFレンズとして RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMを購入検討用にCanonのプロサービス(CPS)で借りて使ってみたのです。 RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMというレンズは、EOS R7のレンズキットに同梱されているレンズです

EOS R7 + RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMで撮影。1600万画素相当にトリミング(オートポリス)

EF-S 18-200mmとRF-S 18-150mmの間には13年という月日が流れています。RF-S 18-150mmにはこの13年間の光学技術の進歩をまざまざと見せつけられました。
EOS R7の3250万画素に対応した解像力は圧巻でトリミング耐性がとんでもない領域に入っていきます。WEB掲載レベルであれば画像の1/4ほどの面積からトリミングしても写真として成立してしまいます。

EOS R7 + RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMで撮影(筑波)
EOS R7 + RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMで撮影(筑波)

そして望遠域でもフォーカスが合いまくる。150㎜でもクルマにフォーカスが食らいつきます。そして広角域もクリアに撮れる。
暴論として誤解を恐れずに言うならば、筑波サーキットならレンズキットだけで全てが撮れてしまうという驚愕。EF-S 18-200mm F3.5-5.6 ISでも焦点距離的には撮れなくはなかったのですが、いかんせんフォーカスが遅い。13年の進歩にはレンズ側のフォーカスモーターの進歩も含まれます。

EOS R7 + RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMのレンズキット

EF-Sレンズに比べればフォーカスが速い、解像力がかなり高い、逆光耐性に優れる、小型軽量化されているなどのメリットは大きく、焦点距離が50mm短いのも解像力に任せてトリミングしてしまえば問題ありません。

なによりキット重量920gという小型軽量で持って歩くのに不自由しません。

購入の順番が完全に逆となってしまっていますが、今所有している構成がEOS R7のレンズキットと同じ、となっています。そしてこのレンズキットで出来ることは果てしなく広がっています。その広がりをnoteという場を使って追いかけてみようと思っています。

(なお、この投稿は某所へ掲載の記事の下書き的要素も持っています)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?