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極論を言うと、国産デジカメはCanonとSONYしかないのか?

Canonのレンズ交換式ミラーレスカメラはかなり独自路線

Canonの新型レンズ交換式ミラーレスカメラのEOS R1やEOS R5 Mark IIには裏面照射型積層CMOSという長い種類の撮像センサーが搭載されます。これは紛れもなくCanon製のセンサーとなります。
Canonの裏面照射型CMOSはEOS R3から搭載されますが、同じ時期に出た他社製のフルサイズ裏面照射型CMOSはどれも3300万,4500万、6100画素という高画素機。EOS R3は2400万画素で電子シャッター秒間30コマの高速機という位置付けでした。

裏面照射型CMOSがCanon内製だからこそ高速機という独自路線が築けたわけです。またAPS-Cで3250万画素、メカシャッターで秒間15コマ、電子シャッターで秒間30コマというかなり独自路線のEOS R7も、撮像センサーがCanonの内製だからこそ90Dからの流用という荒業で実現できた性能です。

ソニーセミコンダクタソリューションズグループのサイトを見て愕然!

Canonが撮像センサーを内製しているというのはデジカメ初期の20世紀から知ってはいましたが、他メーカーの動向は特に気にしていませんでした。しかしSDカードやメモリスティックなどの記憶媒体の記事を書くうえでソニーセミコンダクタソリューションズグループのサイトをチェックしていると、ちょっと寄り道的な感じで民生カメラ用イメージセンサーのページを見てしまったのです。

そのページの中段くらいにチャート形式の製品紹介があり、そこを見ているとそれが搭載されているカメラが容易に想像できてしまいます。

中判センサー1億画素のモデルなんて富士のGFX100系でしょうし、4/3フォーマットモデルなんてパナかOMシステムズくらいしか思い浮かびません。あとはライカ?

そのチャート下のPDFダウンロードできる表にはもっと詳しく書いてあります。メーカー名やモデル名は書いていませんが、フォーマット、画素数である程度推察できてしまうわけで、そこを読むと富士もパナもOMもニコンもSONY製撮像センサーを使っていることがなんとなくわかります。

そこで考えたのがCanonとSONYのカメラ本体の価格差。似たような性能のフルサイズ機でSONYと比べてCanonが5万円程度高いのは、この辺りの半導体部品の量産効果が響いているのかな?と思うわけです。

だって冷静に考えてみて、EOS R8とα7Cでボディ内手振れ補正が入っているα7Cの方が新品売価が安いんですよ。中古に至ってはα7Cが7万円くらい安い。でもCanonの独自路線の方を気に入って買う人がかなり多くいるからCanonは撮像センサーを内製して新製品開発ができるのです。

SONYセンサーを一番うまく料理しているシェフはNikon?

SONYセンサーを使っているグループは撮像センサー以外の映像エンジンで味付けしている場合が多く、たとえば富士のフィルムシミュレータなどもそっちです。
SONYセンサーを素のまま使い差別化はレンズで勝負しているな、と思うのはNikon。特にデータ生成に関しては多少画素数を落としてでも堅牢性を上げて無理をせずに確実にメモリに書き込んでいくというのがNikonのイメージ。とにかくデータエラーが少ないのではないかという印象があります。6100万画素まで使えるセンサーラインナップから4500万画素センサーを使うZ9なんかそんな質実剛健なイメージがあります。まるでエルプリメロを搭載した時のロレックス デイトナのような感じです。
またZ6IIIのセンサーの様に設計をNikonが行い開発製造をSONYが担うというファブレスを実現しているところもNikonがSONYセミコンをうまく料理していると言えるところと言えるでしょう。

国産デジカメはCanonとSONYしかないのか?と結論付けたいところでしたが、やはりここにペンタックスの存在が出てきます。2009年発売のK-7でサムスン製センサーを使っていたらしいとのこと。やはりペンタックスは独自すぎる!



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