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組織力向上プラットフォーム「Wevox」について調べてみた

組織力向上プラットフォーム「Wevox」は、2017年に正式版がリリースされ、2022年11月時点で2,600以上の組織・団体数に導入されているエンゲージメントを改善するためのツールです。

組織力向上プラットフォーム「Wevox」とは?

従業員のエンゲージメントにおけるマイナス要因を特定し、組織改善や働き方を改善するために、導入・利用されているサービスです。従業員は月1回のアンケートに回答することで、エンゲージメントの可視化や分析ができます。

株式会社アトラエ 2022年9月期_決算説明資料
株式会社アトラエ 2022年9月期_決算説明資料

またエンゲージメント研究の第一人者である慶應義塾大学島津教授がアドバイザーとして参画しており、学術的な裏付けの上でサービス運営をしています。

運営会社「株式会社アトラエ」について

「世界中の人々を魅了する会社を創る」というVISIONを掲げ、「テクノロジーによって人の可能性を広げるような 事業を創造していく」というわれわれの事業に対する想いをもって事業領域を「People Tech」と表現しています。

株式会社アトラエ 2022年9月期_決算説明資料

またその標語の通り、成功報酬型求人メディア「Green」やビジネスマッチングアプリ「Yenta」を運営している企業でもあります。

組織改善ツール業界について

組織改善ツール業界ですが、サービスの提供範囲×価格帯で整理しました。Wevoxはエンゲージメントの可視化のみならず、「Engagement Run!」というエンゲージメント専門知識が学べるサービスやエンゲージメント向上のための支援なども提供し、かつ低価格帯であることが特徴的です。

Wevoxではエンゲージメントの可視化サービスが初月無料、1名あたり月額300円〜利用可能となっています。利用企業は、必要に応じて、各種オプションをアドオンしたり、支援サービスを追加利用していく形となっております。

ビジネスモデルについて

利用者は企業となり、企業からWevoxに利用料金が支払われる仕組みとなっております(エンゲージメントサーベイは、従業員1人あたり月額300円〜)

サービス内容としては、従業員が回答したアンケートからWevoxによってエンゲージメントのデータが可視化され、オプションによってはWevoxのサポートを受けつつ、改善していくフローとなります。その際にアンケート機能や集計作業がミニマムでのwevoxの価値提供しており、プランによっては改善や学習領域もサポートしています。

またWevoxでは、サービス開始以来蓄積されているユーザーの回答データによって、よりデータアナリティクスができるため、プロダクトの優位性につながると思われます。

株式会社アトラエ 2022年9月期_決算説明資料

またエンゲージメントの学術的な裏付けは、前述の慶應義塾大学島津教授のアドバイザリーとしての参画もありますが、Wevox利用企業と協力して調査であったり、大学と連携し研究なども実施しているようです。

サービスの競合優位性について

他サービスもある中で、Wevoxが優れている点について、個人的には以下の4点があるかと思いました。

(1)学術的な裏付けがある
エンゲージメントについて、第一人者である慶應義塾大学島津教授がアドバイザーとして参画したり、一橋大学大学院 経営管理研究科 野間教授と連携して研究しているなどしっかりとした裏付けがあることです。裏付けがある状態でサービス運営していることで利用企業に対しても信頼性を示せると思われます。

(2)蓄積されたエンゲージメントデータの利活用
サービス開始以来蓄積されているエンゲージメントデータがあるため、利用企業の所属する業界・規模での偏差値が抽出→比較ができたり、過去データ+利用企業のデータから、どの項目を改善することで、より良い改善効果が得られるかが分かるというような知見があります。またビジネスの生産性・離職率等についても、研究・分析されているようです。

(3)エンゲージメント可視化サービス以外にもエンゲージメントの学習・改善サービスを提供している
エンゲージメントの可視化サービス以外にも、『Wevoxの利用企業がエンゲージメントについて、互いに学び合える「Engagement Run!」や『運用体制構築からエンゲージメント向上に向けたプロジェクト設計や社内メンバー向けトレーニングなどの特別支援をパッケージ化した「活用支援オプション」等のサービスを提供しており、課題が検知後の対応サービスがある

(4)サービスへの熱意・探究心
wevoxの事業責任者の方のnoteから引用となりますが、エンゲージメントを改善していく中で、そもそものカルチャーがバラついているとエンゲージメントが高めることができないということでカルチャーサーベイのサービスを作るに至ったことが記載されています。自分はこのエンゲージメントに対しての思考と研究のすごみを感じました。

どれだけしっかりと構造や体制を作りルールを敷いても、組織が同じ価値観や規範を持たないと、常にコンフリクトが発生します。エンゲージメントは自分自身だけではなく、周囲との関わりの中で育まれるものでもあるので、コンフリクトが多く発生する組織で、エンゲージメントを育むのは難しい。

エンゲージメントを高める為に、なぜ組織カルチャーが必要なのか

今後について

大きく2点あるかと思いました。

1点目としては、大手企業への導入促進です。Wevoxの利用形態は従業員あたりの従量課金型となっており、かつESG経営の文脈から大企業で導入が進んでいることや大企業からの問い合わせを受注に繋げるために、カスタマーサクセスの採用に投資することが決算説明資料に記載されています。

株式会社アトラエ 2022年9月期_決算説明資料

2点目としては、今後、海外企業への利用促進の可能性があると思いました。現在は、様々なツールでの対応(メール、Slack、LINE WORKS、 Workplace、Teams)に対応しており、かつ多言語対応している状態であり、海外展開を見越して対応しているのでは?と感じました。

既にグローバルな企業様でも使っていただいていますので、多言語対応させていただいており ます。英語はもちろん、韓国語や中国語等でもご対応させていただいております。

2022年9月期 通期決算説明会(書き起こし)

まとめ:観察して感じたこと

サービスを調べていく中でビジネス的な影響(売上向上・コスト削減等)が見えにくい、またはわかりにくい対象を扱う際のヒントがあると思いました。

自分が感じたのは、以下の点です。

(1)専門家・学術的なエビデンスがある
 ↓
(2)まずはサーベイツールで現状・問題を可視化できる状況を作る
 ↓
(3)問題を解決できるようにする

またWevoxについては、現在は初月無料、翌月からの従量課金型で低価格で導入できるサービスとなっており、利用を検討している企業としても一部部署でのテスト導入など利用がしやすくなっていることもポイントかと思いました。

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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!

(終)

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