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ビジネス領域特化の日本最大級のナレッジプラットフォーム「ビザスク」について、調べてみた

2020年に東証マザーズに上場、2021年に米国Coleman Research Group, Inc.を買収した、国内最大級のナレッジプラットフォーム「ビザスク」についてまとめます。

サービス運営会社「株式会社ビザスク」について

2012年3月に創業し、ビジネス領域特化の日本最大級※のナレッジプラットフォームの運営、新規事業創出/組織開発支援をしている企業であり、日本で最初期からナレッジプラットフォーム事業を展開しています。
※アドバイザー数において(40万人超 2021年11月時点)

プロダクトとしては、グローバル・日本国内向けと大きく2タイプ存在しており、その中でさらにニーズに応じて多くのサービスが存在しております。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

また現在は2020年にシンガポールオフィスの設立・Coleman Research Group, Inc.の子会社化によって、海外にも拠点があります。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

MISSIN・VISIONについて

創業者の端羽さんの企業時の原体験(詳細はこちらの記事)にあるように業界有識者からのスポットコンサルをする事業内容が直接的に反映された内容となっています。

MISSION
知見と、挑戦をつなぐ
 
VISION
私たちは、組織、世代、地域をはじめとするあらゆる障壁を超え、様々なミッションと世界中の知見を最も効果的につなぐグローバルプラットフォームを創り、より良い未来へ貢献します

ナレッジプラットフォーム業界について

まずは国内市場からとなります。まずはニーズとしては、以下の資料にあるように知見ニーズは非常に大きく、潜在市場として約2兆円とビザスクの決算資料に記載があります。またこちらのビザスクの事例として公開されている内容でも、新規事業/研究開発/営業・マーケティングなどさまざまな利用シーンがあり、業界においてもIT・情報通信/金融/不動産など多種多様のケースがあるようです。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

海外市場についても、国内と同様に大きな市場となっております。こちらは国内とは違い、他サービスがビザスクよりも大きなシェアを持っている状況となります。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

ビジネスモデルについて

ビザスクは、利用者(主に企業)が登録されているアドバイザーにスポットコンサル(インタビュー)等をするサービスとなっています。基本的には利用者が依頼し、ビザスクがアドバイザーの仲介(単なる紹介でなく、サポートも含む)をするような仕組みとなっております。

※ビザスクのサービスとしては、「ビザスクinterview(上記例)」とマッチングサポートや非公開サドバイザーへの依頼等が発生しないの代わりにコストが安い「ビザスクlite」の割合が多いようです。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

※ビザスクの強みのアドバイザーデータベースについては、米国Coleman Research Group, Inc.の買収によって、国内においてはさらに強固となったようです。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

※ビザスクのクライアント口座数は、年々順調に増加し、取扱高も増加しています。1口座あたり、150万円(2023年2月)となっており、類似サービスのクラウドワークス等と比べて高単価となっており、ビザスクにはより専門性の高いハイスキル人材がいると考えられます。そのため、国内の大手企業なども顧客として利用していると考えられます。

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用


株式会社ビザスクのサービスページより

成長のポイント

創業して10年弱のビザスクが急成長した理由を考えてみます。個人的には以下の2点があるかと思いました。

(1)創業のタイミングで、時代の流れが大きく変わった
2012年3月のビザスクの創業時には、まだ副業が当たり前ではない時代でしたが、2015年以降に「働き方改革」が始まったり、「LIFE SHIFT」が発売される等、より個人にフォーカスした生き方/考え方が登場した。

(2)アドバイザーデータベースを早期に構築し、先行優位性を獲得した
日本で最初期に事業立ち上げをおこなったため、ナレッジプラットフォームにとって重要なアドバイザーデータベースの国内No.1となり、Winners Take Allの状況を作った。またアドバイザーデータベースの優位性から利用者(利用企業)も獲得しやすい状況を作れた。

海外展開について

ビザスクの事業にあたって、国内企業が海外に関する知見を求めるニーズがあり、2019年12月にシンガポールに駐在員事務所を設立(その後子会社化)や米国Coleman Research Group, Inc.(以降、Coleman社)買収をしております。従って、ビザスク社のMISSION・VISIONにあるように国内のみならず、海外にも積極的に展開していくものと考えられます。

米国Coleman社買収については、元々ビザスク社の創業時に代表取締役CEOの端羽さんがリサーチした企業の一社のようです(インタビュー動画はこちら)。また日本企業から海外向けのニーズもですが、海外企業から日本向けのニーズがあるため、相乗効果が見込めると思われます。

今後について

直近では2021年8月に買収した米国Coleman社とのプロダクト統合(=統合プラットフォーム構築)をしていくと思われます。また同記事に「世界で一番のナレッジプラットフォームを目指す」と代表取締役CEOの端羽さんがコメントしているため、さらなる新規顧客ならびにアドバイザー獲得などのために、大きな投資をしていく(していく必要がある)のではないでしょうか。

当社は「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに、世界で1番のナレッジプラットフォーム構築を目指しております。この未来を実現するための重要な一歩として、米国ENS大手であるColeman社との統合プラットフォームを構築するべく、同社を買収する運びとなりました。

(プレスリリース)米国Coleman Research Group, Inc.買収に関するお知らせ


まとめ:観察して感じたこと

まずはニーズとして非常に高いサービスだと思いました。現代の変化の多いVUCAの時代に専門性の高いアドバイザーの情報をインタビューできることは非常に価値があると感じました。

またサービス的にデジタルでのマッチングのイメージを想像していたのですが、以下の記事のようにマッチングのリサーチ自体に知見があり、ビザスクの介在価値が発揮されている(=競合優位性がある)ように思えました。

調べていく中で気になったこと

調べていく中で自分が気になったことを自分なりに整理して記載してみます。よろしければ、ご覧ください。

Q.インタビューの品質の担保は?

A.利用企業の要求水準が高いことは前提としてありつつ、企業としても取り組んでおり、中長期の戦略として位置付けられているようです。またインタビューになれていない利用企業については、ビザスクinterviewでなく「ビザスク report /ビザスク expert survey」等の別サービスでビザスク側もより介在し、サービスの品質担保をしているようです(2023 年 2 月期第 2 四半期決算説明会書き起こし参照

株式会社ビザスクの2023年2月期 第2四半期決算説明資料より引用

Q.これからのビザスクはどうやって「世界で一番のナレッジプラットフォーム」になるのか?

創業者の端羽さんのインタビュー記事にて、参考になりそうなコメントがありました。「サービスの育成ならびに拡充」「グローバル展開の強化」です。詳細は以下の記事で語られています。おそらくですが、「ビザスク report /ビザスク expert survey」等がより利用されている世界ではないでしょうか。


もう1点は、ビザスクのテクノロジーへの投資です。
インタビューなどのスポットコンサルの品質を高めることで、利用企業に何度も利用いただいたり、初回の利用ハードルを下げることが実現できるようになるではと思いました。

提供しているスポットコンサルはマッチング精度が高くないとお客様に価値を提供することができません。この精度をさらに高めていくために、良質なデータを今以上に集めて、スピーディーに最適なマッチングができるようにしていきたいと考えています。
その際に、ユーザー体験をより快適にしたり、社内オペレーションの自動化・効率化することをエンジニアには期待しています。

ビザスク 端羽英子社長が語る世界中の知見をつなぐプラットフォームの可能性と今後の展望

(最後に)参考にさせていただいた資料

公式の資料については以下になります。詳細を知りたい方ご参考ください。

https://speakerdeck.com/eikohashiba/visasq-about-us-8c740c50-c31e-46dc-a2a7-51b3a48bfbf5

また代表取締役CEOの端羽さんが23年新卒向けに説明している動画もあるので、こちらもよろしければ、ご参照ください。


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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!

(終)

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