八ヶ岳南麓の冬は、想定外の連続だった
山梨県北杜市、八ヶ岳南麓で初めて迎えた冬が終わりに近づいている。冬は厳しいと思っていた。覚悟はしてた、でも、本当に厳しかったー!
四季をすべて経験した今、やっとこの土地に馴染むことができた気がする。
八ヶ岳の冬。まず、とにかく寒い。
朝起きると、吐く息が白くて、家の中がまるで冷蔵庫のよう。築30年の家は、室内温度が0°になることも珍しくなかった。
部屋はストーブをつければ温まるけど、トイレや廊下は寒くて、出るたびにキュッと身が縮こまる。夜の風呂場は、もはや修行。
寒いと身体が縮こまって、心までキュッと萎縮してしまう。子供や夫にイライラして、なんか性格悪くなったかも…と思うこともしばしば。
東京、千葉あたりで40年以上暮らし、マンション住まいが長かったとはいえ、こんなに寒さに弱いとは、、くすん。
そして冬のハプニングが次々と訪れた。
・水道管が凍ってパンクする。
・雪道で車がストップして、死ぬほど焦る。(他に車がいなくてよかった)
・雪道で転倒して、地味に肩を痛めた。歩くの危険。
・冬は山から強風がおりてくる。物干し竿が壊れてすっ飛んだ。
・熊が出没。家からは遠いとこだけど、警報が何回か出てビビる。
などなど。書いてても思い出してドキドキする。
雪が積もるのは年に1,2回と聞いてたけど、この冬は5.6回は積もったんじゃなかろうか。積雪になると、娘の小学校が休校になったり、2時間遅れでスタートするのも想定外!
そして、外を歩いている人を全く見かけなくなった。
私が住んでいるエリアは昔ながらの集落で、高齢の方が多いのだが、もう全然人の気配がしない。隣のおばあちゃん(90代)は「命に関わるから、雪が積もったら絶対に家を出ない」と言っていた。正しい。。雪道を歩くの危険です。
一方、子供たちは自然の中での遊びを大満喫!
娘は学校のスピードスケート教室に通い、気がつけばガンガン滑れるようになっているし、息子は雪がつもると嬉しそうに外に飛び出して、ひたすら雪をかき集めていた。
自然の脅威の前には、人間は小さな存在であることを実感する日々ももうすぐ終わり、春になる。
冬は自然の厳しさと、美しさと楽しさを、味わえる季節だった。
都会暮らしにはない出来事に出会ったとき、面倒ととられるか、これも面白さと捉えるか。
この冬で、受け入れ力というか、耐性が身についた気がするし、どすこい感が増した。
ついでに体重も少し増えた。
(冬は出歩きずらいから、運動不足になるんだよなー!)
次の冬はもう少し楽に過ごせるかしら。
自然の中での生活を楽しみながら、その厳しさを受け入れて、美しさを見つけていきたい。