妄想ファンファンファンレター


「花火大会デート」

2人が付き合って初めての夏がやって来た。
私はおめかしをしてピンクベースにひまわり柄の
浴衣を着ている。

コヴァンサンも浴衣で大正時代の人が着てそうな茶色の浴衣を着ている、こんがりと肌が焼けているコヴァンサンは浴衣とほぼ同化をしていた。

時間は夜の7時、待ち合わせはお祭りの屋台の並び
にある小さな神社のけいだいの前。

コヴァンサンは待ち合わせの時間より早く着いていて、前日に場所など下調べ済み。

神社で私を待ってくれているけど想像以上の混雑だ。
人の多さに心配したコヴァンサンが私に電話をするが、電波が悪く連絡がつかない。
 
お互いがお互いを探している中、頭をポンとされ
顔を上げるとそこにはコヴァンサンがいて
「ほんま可愛くてすぐ見つけたわ〜」と褒めてくれる。

私は肌と同化している茶色の浴衣を着ていたコヴァンサンを見て、落語家さんみたいだなとぼんやり思ったその時、遠くからヒューパン、ヒューパンパンと音が聞こえた。

「あっ花火大会が始まってる!急ごう!」と手を差し出すコヴァンサン。その上に手を置く私、その手をぎゅっとコヴァンサンは握り締め、音が鳴っている方向へ小走りで急ぎ向かう2人

初めて手を繋いだ夏の日の思い出。

2020.12.31

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