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空はつながっている

小林武史作詞作曲による、宮本浩次と櫻井和寿のコラボ曲「東京協奏曲」が発表された。

歌い手ふたりがビルの高みから東京の街を守護するように見下ろして歌う、モノクロームの映像が美しいMVの中で、私の心の端に残るのが、横断歩道を渡る子どもたちの姿だ。

若いころ、旅行が好きで、国内外あちこちへ出かけていた。
非日常を味わいたくて出かけていたのだが、旅の途中でふとしたときに感じていたことがある。
私にとっては非日常であるこの土地でも、人々は日常を紡いでいて、そこには学校があって子どもたちがいて先生たちがいる。

東京は私にとっては遊びに行くところだけれど、そこでも人々はあたりまえの日々を送っていて、子どもたちは学び、そこに寄り添う先生たちがいるのだ。

二十数年間、直接的間接的に学校にかかわることを生業にしてきたことによる特異な気付きであろう。

東京から遠く離れた地で、宮本さんの生活にはなんの接点もない、おそらくは聞いたこともない職種の仕事をしている私にも、このうたは響いた。
東京をうたってはいるけれど、うたうふたりの頭上に広がる空は、私の住む北の大地にもつながっている。

この国の、世界の、地球上のすべての人を包み込む歌声を享受できる幸せを感じている。

ほんとうに、ありがとう。

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