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私の株式選別方法ー2024/03/07 ディスコのPEG計算 &対中半導体規制強化

2024/03/07 トレーダーズWEBにてディスコが紹介されていましたので、PEGを計算してみます。

モルガンスタンレーMUFG証券が業績予想を修正。投資判断「Overweight」を継続し、目標株価を従来の42200円から61200円(基準期EPSは次回業績ピークと予想する27年3月期予想2436.5円を用い、PERは前回サイクルの回復からピークアウトまでの来期平均25.1倍を適用)に引き上げた。
同社は3月1日に、セルサイドアナリスト向けに、社長ミーティングを開催した。関家一馬社長は、組立用装置メーカーにとって最大の事業リスクの一つが、新興国企業の参入と価格競争であることを見越して、就任以来一貫して、価格競争を戒め、提案型営業の定着を推進してきたその結果、さまざまな同社独自の高付加価値製品が離陸し、同社の売上を下支えして、収益性の改善に寄与していることが、社長ミーティングで確認できた。
KABURA!zenはSiCウェーハの切断加工システムである。我々のKABRA!zenの推定単価は約10億円。マルチワイヤソーが競合技術だが、会社側は、全ての顧客がKABRA!zenの導入を望んでおり、同社の装置が入手できなかった企業がマルチワイヤソーを購入しており、シェア100%の達成も不可能ではないと説明している。また、これまでは中国市場には進出してこなかった。我々はシェア50%という前提で、26年3月期までに累計150台を上回るKABRA!zenが出荷されると想定しているが、仮に会社の認識通りで、かつ中国市場を本格的に攻略するのであれば、27年3月期までかけて、300台出荷される可能性もあることになる。
我々が想定するクリーンルーム対応の薄化グラインダの単価は3億円先端ロジックにおける裏面配線ウェーハの貼り合わせ、フラッシュメモリのX-Stacking工程、DRAMメモリキューブHBMの需要拡大と積層数の増加などが追い風となり、今後も高い成長が見込めよう。足元では、HBM向けのグラインダの需要が急拡大しており、我々は24年3月期で約200億円、25年3月期で約600億円の売上になると予想する。27年3月期は、HBM4がドライバとなり、売上は1200億円上回ると予想する。
半導体業界は深刻な人材不足に陥っており、これまで、人手に頼っていた後工程でも、自動化の機運が高まっている。同社はいち早く、ダイサのネットワークシステム、メモリ用クラスタシステム「MUSUBI」、オートブレードチェンジャ、天井搬送システム「RoofWay」を投入、業界をリードしている。これまでエンジニアが行っていた、ウェーハ搬送、消耗品交換、目視検査を自動化し、データ化して記録することで、揺らぎ、ヒューマンエラー、人由来の汚染の発生を防止し、トレーサビリティを向上させ、欠陥の原因特定と歩留まり改善につなげることができる。会社は、今後、装置売上の3割程度を自動搬送システムが占める可能性があるとコメントしていた、と指摘。
2024年3月期連結営業利益を会社計画1086億円(EPS685.8円)に対し従来予想1122億円(EPS707.1円)から1142億円(EPS720.9円)へ、来2025年3月期同1713億円(EPS1156.8円)から1723億円(EPS1179.8円)へ、2026年3月期同2491億円(EPS1682.1円)から2417億円(EPS1654.4円)へ、2027年3月期同2783億円(EPS1882.5円)から3508億円(EPS2436.5円)へ修正している。

トレーダーズWEBより

では、成長率を計算してみます。

成長率の計算

110413は、2023/03の営業利益です。350800は2027/3の予想です。
2024/03年度はほぼ横ばいに留まるも、2027/03は218%増となり、高い成長率が期待できますね。

PEGの計算です。ここでは、PERや信用倍率も表に入れています。(計算方法は、私の前の投稿を見ていただくか、WIKIを参照願います。)

PEGの計算

PEGですが0.35となり、投資適格ですね。(0.8以下が投資適格)

総合評価です。

総合評価

高い成長率が2025年~2027年まで続きますね。
特に2027/03の伸びは驚異的ですね。

以下に週足チャートを載せておきます。
綺麗な右肩上がりのチャートです。

ディスコ 週足

今回は、PEGの計算を取り上げてみました。PERとか日々変化していきますので、数値は2024/03/07時点のものです。
参考程度に留めて下さい。

以下に引用先を載せておきます。

追加情報です。
本日、半導体関連が下落していますが、下落した時間を考えると以下の記事が原因のようです。

対中半導体規制、米が日蘭などに強化求める=BBG
2024年3月7日午前 10:31 GMT+924分前更新
[7日 ロイター] - 米政府が日本やオランダ、ドイツ、韓国に対し、中国による半導体技術へのアクセスをさらに厳しく制限するよう求めているとブルームバーグ・ニュースが6日に報じた。
フォトレジスト(感光材)など、半導体製造に必要な特殊材料の対中輸出を日本企業が制限するよう求めているという。
事情に詳しい関係者は報道の一部を認め、オランダに対しては半導体製造装置大手ASMLホールディング(ASML.AS), opens new tabが今年導入された販売制限前に中国の顧客に販売した装置について、サービスや修理を停止することを求めていることを明らかにした。
ブルームバーグによると、日本とオランダはより厳しい措置を検討する前に、現在の規制の影響を精査したいとしている。米商務省当局者は先月東京で開かれた輸出管理に関する会議でこの問題を提起したという。
日本の経済産業省は7日、ロイターの取材に「外交上の話のため、やり取りがあるかないかも含めて回答できない」とした上で、「日本の輸出管理制度は、わが国としてやるべきことはやるというスタンスだ」と説明した。オランダ外務省と米商務省はコメントを控えた

ブルームバーグより

元々米中デカップリングで、中国の半導体製造を押さえつける目的でしたので、今回の措置は当然かなと思います。
しかし、一時的には影響は出るでしょうから、ここを押し目と考えられるか否かですね。。
又、フォトレジストだけに留まるか否かは、注目点ですね。

以下引用先

追加情報です。
KABRAについて

レーザを連続的に照射することで、分離層(KABRA層)を任意の深さに形成し、このKABRA 層を起点に剥離・ウェーハ化するインゴットスライス加工です。
なお、本プロセスは単結晶(4H・6H・半絶縁性)および多結晶のあらゆるSiC インゴットに適用でき、単結晶ではそのオフ角を問いません。
従来、SiC インゴットからウェーハを切り出す方法は、ダイヤモンドワイヤソーでの加工が主流でした。しかしSiC は硬質であるため加工に時間がかかる点と、切断部分の素材ロスが多く、インゴット1 本あたりの取り枚数の少なさといった課題から、ウェーハ量産のためには多数台のワイヤソーが必要でした。これらがSiC パワーデバイス生産時におけるコスト高の要因のひとつとなっていました。
従来、Φ6インチSiCインゴットからウェーハを切り出すまでの加工時間は、1枚あたり3.1時間前後(1インゴットあたり100時間)※2 ※3でしたが、本プロセスでは1枚あたり10分(1インゴットあたり約31時間)※4へと大幅に短縮します。
ワイヤ加工の場合、ウェーハ表面に生じる40 μm程度※3のうねりを除去するためのラップ研削が必要でした。しかし本プロセスでは、剥離後のウェーハのうねりを抑制できるため、ラップ研削は不要です。
ワイヤ加工では切断部分の素材ロス(カーフロス)がウェーハ1枚あたり180 μm 程度※3ありますが、本プロセスでは切断時点での素材ロスはありません。また、剥離後のKABRA層の除去分により、素材ロスは80 um に抑えられるため、インゴット1 本あたりのウェーハ取り枚数は、従来比約1.4 倍となります。

ディスコHPより

以下引用先

KABRA!zenについて

半導体製造装置メーカー・株式会社ディスコ(本社:東京都大田区、社長:関家一馬)は、レーザ加工によるインゴットスライス手法・KABRA(カブラ)プロセスの完全フルオートメーションを実現する「KABRA!zen(ゼン)」を開発しました。これにより、KABRAプロセスに必要なレーザ照射・ウェーハ剥離・指定厚仕上げ研削・インゴット上面研削の一連の工程を無人化でき、SiCウェーハ生産の効率化を更に加速します。

ディスコHPより
ディスコHPより

2023/03/08 詳細情報が追加されましたので、追加部分だけ記載します。

米国家安全保障会議(NSC)もコメントを避け、米商務省はコメントの要請に応じなかった。
  バイデン政権は、中国の半導体産業に狙いを定め、先端半導体製造装置や人工知能(AI)に使われる高機能半導体の輸出を制限する措置を2022年から導入。昨年、この取り組みに半導体製造装置の主要メーカーを抱える日本とオランダを取り込んだ。
  だが、修理や半導体製造装置に使用される予備部品に関連し、抜け穴がなお残っている。中国の華為技術(ファーウェイ)が昨年8月、国産半導体を搭載したスマートフォンを発表したことに米当局者は衝撃を受けた。米国は中国の半導体開発を一定の水準から前進させないよう取り組んできたが、ファーウェイのスマホに搭載された半導体は、その段階よりも一世代以上先に進んでいた
  レモンド米商務長官は昨年12月、中国半導体製造の飛躍的前進に関し、米国の国家安全保障を守るため「可能な限り最強」の措置を講じる方針だと述べた。共和党議員らは、米国の技術へのアクセスからファーウェイと中芯国際集成電路製造(SMIC)を完全に遮断するようバイデン政権に迫っている。
  その戦略には既存の制限措置の強化も含まれている。関係者1人によれば、ASMLは中国で制限対象の装置について修理・サービスを提供するにはライセンスが必要だが、オランダ当局の承認審査はやや緩い。米国はオランダに対し、より厳しいアプローチを取るよう望んでいると同関係者は語った。
  米国はさらに、より多くの国を輸出規制に参加させようとしている。バイデン政権は、日本やオランダとの合意にドイツと韓国も加えようと取り組んでいる。これら4カ国は半導体サプライチェーンの主要企業を抱える。
  ドイツ企業では、カールツァイスが先端半導体製造に必要な光学部品をASMLに供給している。米国はドイツに対し、カールツァイスにそうした部品を中国に出荷させないよう求めているという。

ブルームバーグより

  米国とオランダの当局者は、輸出規制へのドイツの参加を期待しており、バイデン政権は6月のG7首脳会議(サミット)前の合意を働きかけている。ドイツ政府は昨年、半導体関連の化学品の中国向け輸出を制限するかどうか検討したが、4月に訪中予定のショルツ首相は、この問題でまだ態度を明確にしていないという。ドイツのハーベック副首相兼経済相は今週訪米し、レモンド商務長官と会談する。
  米国は韓国と半導体輸出規制について協議した。一部の関係者によれば、米当局者が昨年、対中半導体輸出規制の枠組みに加わるよう要請し、両国は2月に正式な対話を開始した
原題:US Urges Allies to Further Squeeze China On Chip Technology(抜粋)
(詳細を加えて更新します)

ブルームバーグより

以下引用先

まとめると、
ドイツ;ASML向け光学レンズの出荷停止
韓国;対中半導体輸出規制への参加
オランダ;ASML製半導体製造装置における保守サービスの停止
日本;レジスト等半導体材料の政府による制限

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