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機動戦士ガンダムSEED FREEDOMの感想 DESTINYでやるべきだったこと

遅ればせながら見てきました。
普段MTGの内容しか書いてないけど、ちょっと感想書きたくなるねこれ。
直接的な言及は避けるけど、ネタバレともいえる部分はたくさんあります。

本当言うと、この手のは映画館ではなくレンタルはじまってから見る人だったんだけど(評判みてから決めたいから)
今回、かなり評判いいしSEED DESTINYで納得できなかった人ほど見るべきって感想を随所で見て、まさに自分は納得できてない側の視聴者だった。そのうえで機会がちょうどあったので珍しく視聴しにいった。

いや、とりあえず面白かったです。これ前提ね。こっからちょっと文句ともとられがちなこと書くけど。

さて、面白かったという感想の次にでてきたのは
いやこのストーリーライン、SEED DESTINY、主人公シン・アスカでやれよ!!!!って感想。

この気持ちを人に伝えるために、まずSEED DESTINYのストーリーラインを私視点でまとめると
・世界設定の争い、不毛なテロリズムの応酬の描写
・主人公であるシン・アスカ、キラ・ヤマトもそこに否応なくまきこまれている。というかシン視点だとフリーダム(=キラ)自体がテロリスト首謀者
・争いを止めたいという気持ちをストーリーのなかで視聴者含めて膨らませる
・偽の解決案として、DESTINY PLANの提示。
・それに対する旧主人公勢たちの反発、勝利

という流れだった。
まあ、「ぱっと見ではそれ解決策に見えるけど、納得いかなかったりよりひどくなるだろ!!!」って案を、少年少女が感情でぶっ壊すってストーリー、正直ジュブナイル系ではよく見る。
DESTINYも大筋ではそれだといっていいと思う。本来の主人公である少年シンがなぜかぶっ壊される側に回ったままなこと以外は。いやここほんとなんでやねん。

さて、これだけならまーそんなメタクソ言われる作品じゃないだろって思うんだろうけど、原作SEED DESTINYではこれがまるで納得いかないまとめ方がされてしまっていた。その理由をいうと

主人公がシンからキラにいつの間にか移行していて、なぜか少年シンが悪役側に乗ったまま打倒された。
いや、葛藤のあげくシンを裏切らせてキラと共闘させろよ・・・。それならまだ少年少女の不満を爆発させるストーリーになってた。
なんならシンVSレイが最終決戦でよかったじゃん。
・DESTINY PLANがダメなところがほとんど描写されていない
せいぜい、旧主人公勢のキラ・アスラン・ラクスがその欠点について言及していた程度。実際にDESTINY PLANをどう運用するかは描写されなかったし、はっきり言ってなんで不満を持ったんだ?ってのが圧倒的に描写不足。
視聴者からみたら「高精度の職業適性試験つくったからみんな利用してや~」程度のものかもしれないなか、なぜか主人公少年少女が怒り爆発してる。いやなんで?????となってる間になぜか打倒されてた。
争いをなくすためにDESTINY PLAN宣言してたのに、実行は大量破壊兵器を背景にした暴力だった黒幕が気に食わないというのならまあいいんだけど、明確にプランを否定する流れだったんだよね。視聴者おいてけぼり。

この2点が非常に大きい。

さて、事実上の続編たるSEED FREEDOMではこの2つが改善されていた。いやまあたぶん監督もこのあたりの不足が不評の原因だとわかってたんでしょうね。

とりあえず、今回の敵はいうなればDESTINY PLANの残党なわけだが
DESTINY PLANの悪影響をこれでもかと描写
まずこれが引くほど徹底されてた。基本的には「恋・愛」をテーマに否定していたけど、それ以外にも随所にちりばめられてた。この描写でDESTINY PLAN別によくね?ってなる視聴者はおらんよ。
引くほど徹底した結果、敵側が「こいつらアホちゃう?」ってなるのは、まあご愛敬。下手に視聴者に同調させちゃったらまずいからね。
運命論語るくせに失敗したら資質どうのいいだすし、能力主義なのに特殊な改造されてない母親がトップだったり、争いのない世界を標榜するのにことあるごとに報復を口に出すし・・・いやほんとこいつらアホちゃうか。だからいい悪役だけど。
主人公の葛藤の描写
今回の?も?主人公キラは、DESTINY PLANを否定しきれていない描写が序盤にたくさんある。まあ前作でふんわり否定した弊害なわけだが。
だけどこれによってストーリーにメリハリができてるのは間違いない。前作シンのように敵側の陣営にいるわけではないが、敵を否定しきれない状態から答えを導き出して敵を打倒する、戦闘と感情の両側面での爽快感がこのストーリーにはあった。
運命の否定
おそらくこれは意識的にキーワードにされてるけど、運命という言葉は多用されていた。つまりDESTINY。そして今回はFREEDOM。運命から自由を得るという意味を強調するための舞台装置だろう。
DESTINYから放たれFREEDOMになる。タイトル回収やな。

とまあこういう流れで、DESTINY見てて自分がこりゃダメだろって部分がこれでもかと改善されていた。これなら納得するわ。
どこかで見たコメントで冒頭にも書いた通り、まさに
「SEED DESTINYで納得できなかった人ほど見るべき」
あの世界、あのストーリーでやりたかったことがここに凝縮されていた。

だからこそ、こうも思ってしまう。
なんでSEED DESTINYでこれをやらなかったんや・・・ 

DESTINY PLANの悪いところも、主人公の葛藤も、運命からの脱却も、全部DESTINY前半主人公のシン・アスカができたことじゃん・・・
まあ多分製作過程でプロット削られたりしたんかな・・・

というわけでそういった気持ちを含めて私の感想をまとめると、

SEED DESTINYで

納得できなかった人ほど見るべき



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