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[2023/03/09] ゴミの減量化とゴミ処理政策の方向性(松井和久)

~『よりどりインドネシア』第137号(2023年3月9日発行)所収~

インドネシアは、ゴミ減量化を国家による環境政策のなかでの重要事項と位置づけています。環境林業省によると、全国の2021年のゴミの総量は前年比3.25%減の3123万6413トンであり、その排出源の39.85%が食物残渣、17.71%がプラスチックでした。

また、ゴミの発生源としては、家庭ゴミの比率が40.97%と最大で、家庭ゴミの排出をどうやって減らすかが大きな課題となっています。このため、地方政府やコミュニティレベルで、コンポストの普及などによる生ゴミなど食物残渣の減量化に取り組んでいます。

環境林業省は2025年までにゴミの量を30%減量させ、すべてのゴミ処理が適正に行われることを目標としています。また、海洋ブラスチックゴミを2025年までに70%減量することも目標に掲げられました。

東ジャワ州マラン県のタランアグンごみ最終処分場(2014年3月1日、筆者撮影)

生産者に対するゴミ減量ロードマップ

企業など生産者からのゴミは、ゴミの発生源としては家庭ゴミを大きく下回りますが、家庭ゴミよりもコントロールしやすいためか、環境林業大臣令2019年第P75号により、生産者におけるゴミ減量ロードマップが提示されました。

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