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よりどりインドネシア第165号(2024年5月8日発行)

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ジャカルタ特別州法/ロンボクだより(隣家の泣き声)/ラサ・サヤン(心の友)/五月の詩/映画往復書簡(グレン・フレッドリー)
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記事一覧

[2024/05/08] 首都移転でジャカルタの運命は?~ジャカルタ特別州法の成立を受けて~(松井和久)

~『よりどりインドネシア』第165号(2024年5月8日発行)所収~ 2024年3月28日、国会はジャカルタ特別州法案を可決し、大統領の署名の後、4月25日付で2024年法律第2号としてジャカルタ特別州法が成立しました。このジャカルタ特別州法は、首都がヌサンタラへ移転することに伴い、ジャカルタ首都特別州(Provinsi Daerah Khusus Ibukota Jakarta: Provinsi DKI Jakarta)からジャカルタ特別州(Provinsi Daera

[2024/05/08] ロンボクだより(111):隣家の泣き声(岡本みどり)

~『よりどりインドネシア』第165号(2024年5月8日発行)所収~ みなさん、こんにちは。ゴールデン・ウィーク、楽しく過ごされたでしょうか。インドネシアは、今年は5月に連休が続いています。4月のレバラン休暇から「よーし、いくぞー」モードに切り替わることなく、ズルズルと少し働いては休み、また働いては休み・・・で、南国サンタイ・モードから抜け出せません。 と、明るく話していますが、今回は、少しシリアスな話です。 ********** 今年に入ったあたりからでしょうか、西

[2024/05/08] ラサ・サヤン(54)~心の友~(石川礼子)

~『よりどりインドネシア』第165号(2024年5月8日発行)所収~ 歌手・五輪真弓皆さんは、「五輪真弓」という日本の歌手をご存知でしょうか? 五輪真弓は1972年、21歳のときにアルバム『少女』という曲でシングルデビューし、今や日本の女性シンガーソングライターの草分け的存在と言われています。 1973年の『煙草のけむり』、1978年の『さよならだけは言わないで』、『残り火』、1980年の『恋人よ』、1981年の『リバイバル』、1984年の『ジェラシー』、1989年の『

[2024/05/08] 五月の詩(太田りべか)

~『よりどりインドネシア』第165号(2024年5月8日発行)所収~ 1998年の5月、どこにいた? どこでなにをしていた? インタン・パラマディタ(Intan Paramaditha)の長編小説 “gentayangan: pilih sendiri petualangan sepatu merahmu”(『彷徨 ― あなたが選ぶ赤い靴の冒険』)の中で、何度も投げかけられる問いだ。 ここまで書いたところで朗報が届いた。2023年12月に国際交流基金が開催した文芸プロジ

[2024/05/08] 往復書簡-インドネシア映画縦横無尽 第80信:音楽を通してみつめる家族のあり方~新作映画『グレン・フレッドリー ザ・ムービー』より~(横山裕一)

~『よりどりインドネシア』第165号(2024年5月8日発行)所収~ 轟(とどろき)英明 様 レバラン(断食明け大祭)の長期休暇も終わり、4月下旬からジャカルタも通常の日常に戻っています。これに伴って、新作のインドネシア映画も再びボチボチとではありますが公開され始めました。レバラン後に最初に劇場で鑑賞したのが、『グレン・フレッドリー ザ・ムービー』(glenn fredly The Movie)です。グレン・フレッドリーは類い稀なる美声と音楽センスを持つ男性シンガー・ソン